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----キルアside
いつの間にか眠っていたらしい。
気付かない内に眠ってたってのが悔しいけど、気分が軽くなっていた。
壁にもたれ掛かっていた体を持ち上げようとした時、不意に肩に重さを感じる。
肩に目をやるとシュウの整った顔が見えて・・・
「・・・っ」
心臓が止まるかと思った。
「・・・無防備なヤツ」
普通男の前で寝顔晒すか?
っていうか何普通に肩に頭乗っけてんの?
・・・あ、オレ男として理解されてない感じ?
それはヤだな。
・・・ん?なんで嫌なんだ?
自分の思ってたことがわからなくなる。
だから、考えるのを一旦放棄した。
「っつーか、マジで綺麗な顔してるよな」
って、何言ってんだよオレは!!
思わず漏れた本音に、シュウが寝ててよかったと本気で思った。
「・・・ん」
微かにシュウが身じろぎをする。
ふっと、目を開けた。
シュウの大きな瞳とオレの目線がバッチリあって、慌てて言った。
「お、おはよう」
「ん・・・あ、何かごめん・・・」
まだ眠たそうな声でシュウが頭を起こす。
何故か、すこし寂しい気がした。