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----夕雨side


「見ーつけたっ」


ヒソカと別れて(というか逃げて)ちびっこ組を探し始めて数分。

偶然2人が窓に張り付いてるのを見つけて、声をかけた。


「あっユウ!!見て見て、綺麗だよ!!」

「うわ、ホントだ。キラキラしてる」


綺麗・・・。
いつ見ても夜景って綺麗だなって思う。

このキラキラした光の中で生きたいな、って思ったりもする、たまに。



「そういえば、キルアのさァ・・・」

「んー?」


あ、このシーンは知ってるぞ。


「キルアのお父さんとお母さんは?」

「んー?生きてるよー多分」

「いや多分て。生きてるから、むしろ殺しても死ななそ・・・ごめんやっぱ今の忘れて」


さすがに殺したら死ぬよね、うん。
殺すまでが大変だけど。


「え、ユウ知ってるの?」

「仕事の依頼とか、されたりしてるからねー」


初めて依頼が来たときは本気で驚いたもん。

ついでに家に招待されたときも驚いた。


「だからキルアと知り合いだったんだね!あ、ところでキルアのお父さん達は何してる人なの?」

「殺人鬼」


うわバッサリ言ったー。


「両方とも?」

「・・・プッ」

「あははははっ、面白いなお前ー」

「?」


やばいつい笑ってしまった。

あんな真剣な顔で・・・!!
この展開は知ってたけど!!



それからキルアが、

「おかしいなァー、どこまで本気かわかんないコってのがチャームポイントだったのに」

なんて言いながら、自分の家のことを説明し始めた。

一家全員が暗殺者だってこと。

キルアがその中でも期待されていて、でもそんなレール引かれたような人生が嫌だってこと。

キキョウさんとミルキを刺して家を出てきたこと。


「ホント、すごい家だよね。だからこんな捻くれた子に育つんだねー」

「誰が捻くれた子だって?」

「え、キルアに決まってんじゃーん」

「ざけんな!!」

「まあまあ2人とも」


ちょっとからかったら本気で突っ掛かってこられた。

まあいいか。
こーゆーやり取り、結構好きだし。



「ユウ達のお父さんとお母さんは?」


・・・無邪気に聞かれた。


「・・・死んだよ、2人とも。3年くらい前に」

「あっ・・・ごめん」

「あ、別に謝んなくていいから」


謝られても困るしね。



(4/6)

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