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背負っていたリュックを背中からおろして、開く。
中から出てくるのは・・・うわぁ、我ながらお菓子ばっかじゃん、ありえねー。
絶対これ、ハンター試験受ける人間の荷物じゃないよ。
武器なんて使わないから入ってないしさ。
お菓子以外に入ってるのって・・・携帯電話とかあとなんか女の子の事情的なものだけじゃん。
うわ、あっきれた。
・・・自分の荷物だけど。
ま、それはともかく。
お菓子の中から、干し梅を取り出す。
ジャポンに行く仕事があった時のお土産だ。
好きだから箱買いした。
袋を開けて、2つ取り出す。
それを調理台の上に置いて、手を洗った。
手洗いって、料理する前の常識だよね。
手についた水気をきって、酢飯を適量手に取る。
えーっと・・・ご飯が温くならないように早くしっかり握って・・・こんなん?
とりあえずシャリを作った。
その上にさっきの干し梅を2つ置く。
ホタテのスシみたいな感じで。
それを皿に乗っけて、はい完成!
美味しいかわかんないけど、梅干しとご飯の組み合わせとかは普通だし、大丈夫でしょ。
そのまま、メンチさんのとこに持って行った。
「ふーん、あんたスシ知ってたのね」
「はい、ちなみにメンチさんの隣で爆睡してるの、あたしの姉です」
いくらお姉ちゃんでも許可くらい取って寝てんでしょ。
「あら、そうだったんだ。似てないわね。・・・ああ、でも右目の色はおんなじね、左目はあんた隠してるからわかんないけどさ」
・・・左目は金色。
母さん譲りの薄い色の茶髪と、金色の瞳。
あたしのコンプレックス。
母さんは好き。
だけど、母さんの色は嫌い。
・・・なんでだっけ?
「似てないですよね、よく言われます」
思い出せない、原因。
あたしはなんで、この色を嫌いになったんだっけ?
「でも雰囲気は似てるわ」
「よく言われますー」
・・・まあいいか。
考えても答え、出そうにないもん。
「ま、食べてみてくださいよ。味は保障できませんけど」
さっさと思考を振り払って、メンチさんにスシを差し出した。