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----夕雨side


二次試験の前半は終わった。

次は、メンチさんの料理。



「あたしはブハラとちがってカラ党よ!!審査もキビシクいくわよー」


・・・確かにブハラさんは緩かったけどさ。
でも厳し過ぎるのもどうかと思うんだけどなー。


「二次試験後半、あたしのメニューはスシよ!」


知ってます!

周りの受験生は約2名を除き知らないみたいだけどさ、スシ。
美味しいのに。


「ふふん大分困ってるわね。ま、知らないのもムリないわ。小さな島国の民族料理だからね」


ごめんなさい異世界だけどその“小さな島国”住んでたんですが!

・・・異世界じゃあ結構有名だった気がするんだけどな。


「ヒントをあげるわ!!中を見てごらんなさい!!」


げ・・・包丁。
・・・あたしは何も見てない。
うん何も。


・・・現実逃避になってない気がする・・・。



「そして最大のヒント!!スシはスシでもニギリズシしか認めないわよ!!」


いやあのメンチさん、それ、知らない人が聞いたらヒントにならないです!


「それじゃスタートよ!!あたしが満腹になった時点で試験は終了!!その間に何コ作ってきてもいいわよ」


・・・対策はあるんだよなぁ。
お姉ちゃんがどうするのかは知らないけど。



受験生たちがコソコソやってるのを尻目に、あたしはお姉ちゃんに話し掛けた。


「お姉ちゃんどーする?」

「作らないよ、意味ないし・・・夕雨は?」

「あたしは一応やるけど」

「頑張れ」


・・・お姉ちゃんやる気0か!

面倒なことが嫌いなお姉ちゃんらしいけど。



「じゃ、頑張ってくるー」

「うん」

魚ァ!?お前ここは森ん中だぜ!?


タイミングがいいんだか悪いんだか・・・。
てかマジで声でかい。


声がでかい!!川とか池とかあるだろーが!!

「クラピカも十分でかいっての!」


とりあえずこの騒ぎに乗っかって、一旦外に出よう。

包丁見たくない・・・。




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