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「神田、嫌なら僕が引き受けてあげますよ。今回は特別に貸し無しで。つーか渡せ」
「お前に渡したら即胃袋行き決定だ」
「僕がそんな非常識なことをするわけないでしょ」
「食事量が既に非常識だろうが」
あー、イライラする。ただでさえ甘ったるい匂いがじんわりと這い上がってくるのに、なんでコイツと無駄なやりとりをしなきゃなんねーんだ。
後ろでは監査官に引き摺られていくモヤシが何か喚いていたが、聞き取る気は無い。
ヴンッと音を立てながら別のゲートをくぐって足早に離れた。
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