幼なじみの特権
夏休み最後の日。
私は毎年のように、赤也と一緒に宿題に追われています…
今年の勉強の会場は私の家です。
「「あ〜暑い!!」」
その言葉を口にした瞬間、私と赤也はバタッ!と床に倒れ込んだ。
「名前ー宿題終わったか?」
「まーだー」
寝転んだまま言葉を交わす。
流石に、夏休み最終日で英語のテキストと作文が残っているのはきついと思う。
「あ〜もう嫌だっ!赤也…?」
隣で静かな寝息が聞こえてきた。
赤也の方を見ると既に彼は眠りについていた。
「はぁ〜」
赤也ののんきそうな寝顔を見ると、自然とため息は大きくなる。
…でも、
(綺麗な寝顔…)
不覚にも、こんなことを思ってしまった。
そういえば、赤也の寝顔を見るのは初めてかもしれない…
(これも、幼馴染みの特権だよね…)
私は赤也の寝顔を鑑賞してたかと思うと、自分もいつの間にか眠ってしまっていた。
その後、私と赤也が徹夜で宿題に追われたことは言うまでもない…