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朝、俺の頭の中に警鐘がなり響いた。
静かな住宅街。
いつもなら、冷たい朝の空気を肺の中にいっぱい吸い込んで、ゆっくり歩きながら学校へ行きたいと思ったけど、俺はダッシュに近い早足で歩きだした。
「センパイ!幸村先輩ー!おはようございます!」
俺は後ろから聞こえてくる声を無視して歩き続けている。
「先輩!どうして無視するんですかっ!」
「君がストーカーまがいのことをしているからだろ。」
俺がトップスピードに近いくらいで歩いているにも関わらず、ストーカーである名前は俺の後ろをピタリとくっついて走ってくる。
やがて、名前は俺の肩をがっちり掴んだ。
「幸村センパイ…」
俺は恐る恐る名前の方を見る。
振り向けば、ニィっと笑う名前の顔。
「つーかまーえた」
そこからの記憶はない。
どうやら俺は、気を失ったらしい。
「ん…」
目を開ければ、見慣れた部屋の天井。
「なんだ…夢か…」
俺は胸を撫で下ろした。
あんなのが現実だったら正直恐ろしくて仕方ない。
そう思いながら、俺は制服に着替えた。
静かな住宅街。
冷たい朝の空気を肺の中にいっぱい吸い込んで、ゆっくり歩きながら学校へ歩きだした。
「センパイ!幸村先輩!」
その声を聞き、俺の頭の中には一気に警鐘が鳴りだした。
俺はダッシュに近い早足で歩きだした。
「先輩待ってくださいよ!」
後ろを振り向けば、名前の姿。
「嘘だろ?」
そう呟いた瞬間、俺はトップスピードで走りだした。
また夢のようになったら、こっちの身がもたないからね。
何とも奇妙なこと
(先輩待ってくださいよー!)