どうもどうも、俺の名前は島田裕人。名前は“ゆうと”ではなく“ひろと”だ、間違ってないからな?ゆうとって読んだ奴あとで校舎裏。

名前で時間をくった。仕切り直しだ。俺の名前は島田裕人。強豪校、歴戦の王者秀徳のバスケ部、ポジションはSF、一応は補欠。身長は百八十五センチ、好きなタイプは巨乳。そんな素直で健全な少し身長高めの男子高校生だ。

そんなありふれた俺は、今、高校生になり最大のピンチを迎えている。


「(しっせんいってぇ…)」


バシバシと刺々した視線が俺に当たる。廊下側に座る高尾をみれば真顔だった。おいおいまじかよ、高尾さん。それガチ怒りの時の顔だろ。
こんな事になったのも、全て俺の隣に座り真剣にノートを写す、門田雫の所為である。

容姿普通、よくみたら可愛いレベル。身長も小さく可愛らしいわけではないし、高尾から聞いたが運動音痴、頭はなかなか。だか笑わない。そんなまさに平凡少女は意外と凄い。
ジャニーズ系の正統派イケメン。身長だって百七十六はあるし、秀徳バスケ部の一年レギュラーで運動神経抜群。頭もあの教科さえ除けばまぁ十分。そんな秀徳高校で一、二を争うぐらいモテる高尾和成を骨抜きベタベタデレデレに惚れさす少女なのだ。凄い。

そんなわけで高尾ハンター門田さんの隣になった事で狩られている高尾から人殺し視線をいただくはめになった。全然嬉しくない。


「はい、じゃあ今日はここまでー次回小テストするからね」


今日をはやく切り上げてくれても明日小テストなら全然嬉しくないだろ。



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