グラウンドを人が走る音、マイクを通して聞こえる会長の声。 「かっずー凹みすぎだろ」 「俺雫ちゃんだけには嫌われたくないまじで」 「めんどくさいのだよ」 真ちゃんが溜め息を吐きながらジャージを口に当てた、秀徳のジャージは深緑だから真ちゃんは今、真緑だ。ややこしい。 「お前はいつでも後先を考えずに行動するからこういう事になるのだよ。愛想尽かされても当然だ馬鹿め」 「ああああああああああああ!!!!」 「緑間もうやめたげて、かっずーのライフはもうゼロよ!」 「そもそも門田は表情を豊かにするためにお前に身を寄せたのだからいきなり恋情に押し付けられても困るのだよ」 「ああああああああああああ!!!!」 「緑間あああああ!!」 何故か鶴ちゃんも手で顔を覆い阿吽絶叫を重ねる。真ちゃんのいう事に間違えはない。だからこそ泣きたくなる。 「次かっずーの出番だ走ってこい」 「うん………」 「おい高尾ー!!お前中谷コーチが怒ってたぞ!!」 「まじかよ!島田ごめんすぐいく!!」 いつまでもうじうじしていられない。島田になんの罪もないのだから、よし!!頑張って一位とる!!そして雫ちゃんに見てもらえるかもしれない!! 「あ、どうでもいい話なんだけどさ」 「なんだよ島田ぁー」 「お前なんだよ…お前門田さんと仲いいじゃん?なのに最近一緒にみないからどうしたのかなーって思って痛い痛い痛い痛いお前まじなんなの!?」 「島田お前えええええ!!空気読めないなお前えええええ!!」 島田っていいやつだけどなんでお前そうやって傷をえぐるの!!!! ←|→ ⇒top |