かっずーへ、ざまあみろ、雫とプールにいってやったわ。
雫は紐白ビキニ

そんなメールをかっずーに飛ばしてもう一つメールを作る、夏休みですらろくに会えないあの馬鹿の考えてる事はよくわからない。
ちょうどもう一つのメールを送信した直後、かっずーから返信がきた。

鶴乃様へ、お願いですから雫ちゃんの紐白ビキニ姿ください。

予想通りの返信に、ぺたんと座り棒アイスを食べる雫の写真を添付したメールを送る。汚い話、これでかっずーのオカズはこれになる。

彼女の純粋で素直な恋心を壊したくなかった。
自分を犠牲にする、今時馬鹿正直が報われないこの世界でも彼女の恋心は気高いものに思えた。
壊したくない、壊れない様に、割れ物の様に……
そんな息苦しいのは嫌だった。それでも壊れそうなそれを壊れないと忠告して手を伸ばせば雫は首を横にふった。

正直が馬鹿をみるこの世の中で彼女のどうしようもない恋心をどうしたらいいのかあたしにはわからない。だだ言えるとしたら、


「どうか彼女の隣はあいつでいて」


並べられた机と同じように彼女の隣はあいつでいて欲しい。

重い体と連動する重い瞼に逆らう事なく視界を無くした。



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