「和成君に緑間君ー十分休憩終わるよー早くいかないと」
「まじ!?じゃあ雫ちゃんばいばーい!!」


いいいいいかないでいかないで高尾君緑間君んんん!!…いや、無理だよね、うん、私は馬鹿か。ああでも、


「雫ちゃん和成君と仲良かったんだね、美亜知らなかったよ。今日は和成君をみにきたの?」
「み、みにきたって、いうか、」


苦手だ、何故か苦手だ。美亜ちゃんみたいに優しい完璧な子いないのにどうしても美亜ちゃんが苦手だ。だから私は友達ができないのか、なんか納得。
美亜ちゃんのピンクっぽい栗色の髪がふわふわ揺れる。ゆるい巻髪が似合う、似合いすぎてびびる。
口から心臓がでるぐらいばくばくしている。緊張して呼吸困難になりそうだ、どんだけだよ。


「和成君もてもてだね」
「美亜ちゃんだってもてるよ…」
「えーもてても本命から相手にされないと意味ないよ」


……え、え?


「み、美亜ちゃん、好きな人いるの?」


美亜ちゃんは幾多のかっこいい男の子と付き合っていた、でも、どれも長くは続いてなくてすぐかっこいい男の子がかわっていた。そんな美亜ちゃんに好かれる男の子なんて……


「ヒントあげようか?」
「う、うん」
「えーと、黒髪でぇ」


ふむふむ黒髪……真面目系な男子なのか?意外ちゃあ意外だけど美亜ちゃんを落とすにはかっこいいだけじゃだめなのか。


「軽そう!なのに実はしっかりまとめ役でかっこいい!」
「あ、かっこいは外さないんだ…」


軽そうなのに実はしっかり者でまとめ役って……そんなのいるのか、というかさらにかっこいいのか、ハイスペックだな…


「運動部で身長は百七十五ぐらい」
「……」


あ、そっか、よく考えたらすぐみつかるじゃないか、美亜ちゃんが好きになるぐらい素敵な人なんて。


「わかるよねー!正解は和成君!!」


高尾君ぐらいだ。



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