可愛い


「雫ちゃん美味しい?」
「うん、…高尾君は食べないの?」
「俺はいーのー」


可愛い可愛い超可愛いめちゃくちゃ可愛いまじ天使…


「あの、みられると恥ずかしい」
「えー別にいいじゃんっ」
「……」


じとり、と軽く睨んでからまたクレープを頬張る。クレープとか別に全然可愛くないけど雫ちゃんが食べると一気に可愛くなる。凄い。可愛い。


「クレープ食べたら次どこいきたい?」
「高尾君は?」
「俺は雫ちゃんがいきたい所ならどこでもいい!」
「……高尾君は、なんていうか、…狡いね」
「へ」


半分以上無くなったクレープから口を離して不安げに俺を見つめる。普段からドキドキしてるっちゃあしてるけど、いろんな意味でどきりときた。


「なにが、」
「い、いつも、私がいいからいいとかさ、私だって高尾君がよければそれでいいよ!」
「……うん?」
「だから、たまには、その……高尾君がいきたい所がいい」


最後らへんはまたクレープを口に加えよく聞こえなかったがいいたい事は全てわかった。これは酷い。とんでもない爆弾よくこんなに持ってるな。


「…じゃあ、適当にぶらぶら歩いて決めようか」
「…それがいいと思う」


バナナチョコのクレープは一分後、綺麗に平らげられた。


「美亜ちゃんご馳走様でした、美味しかったよ」
「ほんと?ありがと……高尾、ちょっと」
「なに」


雫ちゃんと一緒に出ようとしたら首根っこを掴まれる。明らかに不機嫌、というな睨んだ三好と対面した。


「変な奴がいる」
「…は?」
「秀徳は質がいいけど、外部は違うの覚えておいて」


パッと放してついでに脛を蹴った三好を睨みながら看板を持ち直す。言われなくても守るって、つーか目を離さないっての。


「忠告ありがとう三好さん」
「素直ね、気持ち悪くて吐きそうよ高尾君」



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