真ちゃんがマネージャーの草津さんに引っ張られていったのをみて絶望した。足りない、これは足りない、東山も緑間もいないし、これは足りない…!!
どうするんだ頭を抱えていたら誰かにお盆で叩かれた。


「お客様にみえる」
「島田…!!!!」
「仕方ないじゃんか、流石に草津がきたのに緑間に仕事させろなんていえねぇだろ…」


舌打ちしながらも執事服は実に似合っている。やっぱタッパあるやつは見栄えするよな…畜生…
いつも違い真っ黒なピンをつけながら「あ、」思い出したように口を開ける。


「あと女子もくる」
「まじで!?よかったー…もうすぐ沢も落ちるしフロア回らないかと…」
「よくない」


聞き慣れたというか好きすぎる声が後ろから聞こえた。そんな馬鹿なと後ろを振り向くと眉間に皺を寄せた雫ちゃんが仁王立ちしていた。メイド服を着て。


「うわあああああああああ可愛いいいあああああああああ!!!!!!」
「……ありがとう」
「門田さん似合ってるよー」
「……ありがとう」
「いやあああああああはっあああああああああああああああ!!!!!!」
「かっずーうるっせええええええ!!さっさとお客様に料理寄越せや!!!!」


背中をゴスっと蹴られ地面に崩れ落ちる。いやもうかまわない、可愛いもの、天使だもの、王道って人気があるから王道なんだよ?メイド服可愛いわ死ぬ…


「あ、雫メイド服じゃん!似合ってる似合ってる」
「…似合っててもやだよこれ」
「そんなふてくされるなって、ほら接客!笑顔で」
「笑えなくなったー」
「やめなさい」


鶴ちゃんに背中を押されて不機嫌そうに接客しにいった雫ちゃんを眺めながらふらふらと立つ。腰が痛い。


「…可愛いなあ…」
「そーかな」
「はあ!?殺すぞ島田!!」
「あーはい、可愛い可愛い」
「はあ!?殺すぞ島田!!」
「どうしたいんだよお前」


どうもこうも付き合いたいんだよ馬鹿野郎!!!!



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