「可愛かったなー雫のエンジェルスマイルー」
「……まじか」
「まじまじ大まじ。柔らかく優しく目を細めて笑うよ雫。ちょー可愛い、やっぱ笑顔が一番だわ」
「笑顔奪った癖に」
「そのネタはやめろ鳩の目」
「鷹だ阿呆」


やばい、ショックだ、思ったよりめちゃくちゃショックだ。くそ、一番は俺だと思ってたのに、いやまあ一応ちらっとはみたけど。


「…あのさー高尾」
「なんだよ貧乳」
「殺すぞ…………やっぱあたし感謝してるよ、それなりに」
「なんつー曖昧な」


まあ、それなりに感謝されてるんだろう。三好は馬鹿じゃないから色々わかってるし理解してるに違いない。


「あんたのお陰で雫と友達になれたし、かなり今楽しい」
「そーかよ」
「まぁ邪魔するのは別の話だけど」
「やっぱ滅べお前」


邪魔すんのかい、そこはすんなよ、空気よめよ。


「でも多分雫高尾の事好きだから付き合ったら全力で別れさす」
「最低だなお前!!」
「むしろあたしが雫と付き合う」
「やめろ!!」
「馬鹿ね、冗談じゃないわよ」
「お、おぅ………冗談じゃないのかよ!!」


飄々と無表情で言う三好に苛つく。やっぱ嫌いだわこいつ…
苺ミルクみたいな色のカーディガンのポケットに手を突っ込みながら三好が悔しそうに舌打ちをした。


「どうせ今日中にあんたは見るよ、雫の笑顔」


意外だった。まさか三好から言うとは思わなかった。まあ絶対みてやるけども。


「島なんとかがあんた呼んでるわよ」
「島田な、覚えろよ、これから仲良くするんだから」
「…あたし、雫としか仲良くする気ないもん」
「その雫と仲良くしたいなら周りも仲良くしろ阿呆」


ちょっと俺等といると楽しい癖に。



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