短編小説 | ナノ

別の戦い




今日も部活が終わっても練習してる俺と真ちゃんにタオルとドリンクを渡してくれる。


『高尾くん、緑間くん、お疲れ様ー』

「お、サンキュー」

「いつも悪いな」

『いいのいいのー!マネージャーだもん!』


マネージャーは戸締まりやら部誌やら、何かと部活が終わっても残ってこなす仕事が多いらしい。

毎回戸締まりのため、俺たちの練習が終わるまでこうやって待っている。


「つぐみ、いつも言っているだろう、俺に鍵を預けて早く帰れと」

「そうだせ?つぐみ、女の子なんだからさ、夜道あぶねーし」

『いいの!2人の練習だって見たいし、何だかんだ言ってさ、2人とも家まで送ってくれるでしょ?3人で居るとね、とっても楽しいんだよねー』

「なっ!?そ、そんな恥ずかしいこと…よく言えるのだよ!////」

『そうかなー?高尾くんはそういうの恥ずかしい?』

「いや、俺も楽しいぜ?なんてったってつぐみちゃんっていう天使がいるからなー♪」

『高尾くんってば冗談うまいんだからー』

「冗談じゃねーよ?俺、つぐみのこと好きだし」

『私も高尾くん好きだよー?』


ああ、これ絶対"恋愛"の好きって気付いてないな。まぁ、あの天然のつぐみだし。


『勿論、緑間くんも好きだよ?』

「すすす、すきっ!?////」

『うん、好き』


あーあ、真ちゃん顔真っ赤にして固まっちまったよww


「真ちゃんもつぐみのこと、好きだよなー?」

「ばっ、た、高尾ぉぉぉぉ!////」

『えへへ、良かったー♪あ、今日帰りにコンビニ寄って肉まん食べよ?』


俺が「いいぜ」と返事をするとつぐみは遠くの方にあるボールを拾いに、俺たちがいる場所から離れた。


「真ちゃんも素直に好きって言えばいいのに。つぐみのこと、好きなんだろ?」

「な、なんで分かったのだよ!?///」

「いやいや、わかるからww」


そりゃあ伊達に真ちゃんの相棒やってないし?気づいてないんだろうけど、アイツと話してるときの真ちゃん、口元が緩いからな?


「でもこれだけは言っとく、俺、真ちゃんにつぐみを譲る気ねーぜ?」

「と、当然だ。俺も高尾に譲る気など無いのだよ」


するとボールをたくさん抱えたつぐみが走ってきた。


『ねーねー、なんの話してたのー?』

「んー?男の譲れない戦い?」

『んーよくわかんない…』

「お前は気にすることないのだよ」

『そんなこと言われると余計に気になるってー』

「ほら、コンビニ行くんだろ?早く片付けようぜ?」

『うん!』


俺と真ちゃん、どっちがつぐみを落とせるか、長期戦になりそうだ。



別の戦い

(バスケもだけど、手強いライバルだぜ、真ちゃんは!)



--( ˘ω˘) アトガキ--

杜若藍様へのキリリクでした!大変遅くなって申し訳ないです(´;ω;`)

今回は高尾くん目線にしました(^ω^)結構大変でした…

期待に添えているかわかりませんが、よろしければお持ち帰りください♪



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