07
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「仲はいいけど、そーいうんじゃないよ。」
「そう、、、なんだ、、、」
「うん。で、汐田さんは?」
「はえ?」
いきなりの質問返しに、気の抜けた返事をしてしまう。
はえって、なんだ。はえって!!
「あ、ゴメン、ちょっと聞こえなかった。えーと、何が?」
「だから、つき合ってる人とか。いないの?」
えええ!?何それ?ササヤンくん気にしてくれるの!?
って、違うよね、社交辞令?社交辞令だよね??
聞かれたから、こっちも一応聞いておいてやろう、的な?それ?
なんていうかササヤンくんの優しさ?だよね??
でも、もし少しでも、き、気にしてくれてたら嬉しいんだけれども、ああああああああ、
「いません!!」
コンマ何秒かでグルグルと自分に都合のいい考えをめぐらし、飛び出た答えは勢い余って叫びに近かった。
ササヤンくんが、そのあまりの勢いにビックリしてこちらを凝視したあと、「そんな勢い良く否定しなくても」と堪えきれないといった様子で笑ってくれたので良かったけれども、一歩間違えば、どん引きされてもおかしくない。
もう、恥ずかしくて消えてなくなりたい!!
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