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「手、――離しなさい」
「だ め、だめ、お願いっ光司、さん」
「名前を呼んでもだめだよ。月夜をびくびくさせたくなってしまったからね」
「―― 許し、って…ぇ!」

「だめだよ」ともう一度つぶやいて、少年のか細い腕を、やすやすと頭の上で組伏せる。開いたもう片方の手で、幼い生殖器を握りこむと、先走りをからめ取りながらくちゅくちゅと上下になぶってやる。

「ああっだめぇ! いく、いくっ、出、ちゃ、イっちゃっ―――!」

少年のものが私の手の中で一回り大きくなると、ひとつ大きく律動して、精液を吐きだした。すかさずそれを追いかけるように、どくどくと残りが零れ出し、月夜の白い腹をさらに白く汚していく。

「―――、 ――っ、おねが、抜いてっ、――くだ、…さ」

自らの呼吸すら快感に感じているかのように、浅く息をする月夜の体を、私は指で愛おしくなぞっていく。

「……ッッ! や、あ―――!」

月夜の言った通り、心地よさを通り越して辛いくらい敏感になっているようだった。戯れに乳首をぐりぐりと押しつぶすと、必死で私の腕をひきはがそうとするが、まるで赤ん坊とじゃれ合っている程度の力しか伝 わってこない。

「――かわいいよ、月夜」

耳元で囁いてやると、ひ、と声を漏らして目を見開いた。これからが本番だとばかりに、月夜の身体を持ち上げて、対面になる。

「このほうが、イイところに当りやすいかな?」

いやいやをするように身体をよじって逃げようとする月夜を、足でしっかりと固定する。ぎゅっと目をぶって、刺激に耐える月夜の瞼に優しく口づけてやる。

「……動くよ」

くちゅり。

奥に差し込んだまま、腰を揺らしてやると、月夜がびくりと身体を跳ねあげる。必死に自分の指をかみしめて、気を紛らわそうとしている姿が健気で、もっと狂わせたくなってしまう。

くちゅ。くちゅ。

「っ、ぁ、――やっ」

くちゅ、くちゅ、くちゅ、

「やっあっ――っん゛!」

少しずつ動きを大きく、早くしてやると、耐えられなくなって私の肩にすがりついてくる。子供をあやすように背中を撫でさすってやりながら、下半身は確実に月夜を追い詰めていく。

「あっ、 あっ、あっ――あ゛っ! な、んか、なんかっ」
「辛い?」
「わ、か…んなっ」
「気持ちいいの?」
「ん゛、ふ、あっぼく、こ…なっ知らな、ごめ、なさ――ごめん…なっ――!」

もはや自分が何を言っているのかわかっていないのだろう。うわごとのように意味のない言葉を吐きだしていく。

密着するこの体制が思ったよりも具合が良くて、私も限界を感じ始める。ゆさゆさと月夜を揺さぶる動きを大きくしながら、身体をわずかに開けて、赤く充血した乳首に舌を這わせる。

「ああっ! 光司さ、こうじ、さん――っ!」
「…っ、そろそろ、」

名前を呼ぶ月夜の声に、本当に私を求める色を感じて興奮の度合いを増していく。

舌先でれろれろと蕾をこねながら、開いた方にも指でころころと刺激を与えてやると、それまで受け入れがたい刺激に拒絶反応を示していた身体に変化が表れる。

月夜が無意識に私の頭を押さえつけて、乳首への刺激をねだる。それに応えるべ く、指の動きを激しくして、唇でも、ぢゅ、ぢゅ、と吸い上げてやる。

「ん、な、んか――くるっあッ!」
「イきそうか」
「あ ああっ、キちゃっきちゃうッ! やっな、に…っ!」
「大丈夫、月夜。そのまま」

胸への刺激を中断して、怖がる月夜に今日初めての口づけをする。男娼らしからぬ、ただただ私を求めるだ けの、不器用なキスに必死で応える。

「んっぅ、ふ、ぁ、こうじ、さん、 名前、っ呼んで――」
「月夜、」
「っあ、も…っと――っ」
「月夜、月夜―――!」
「あ あ゛っ、光司さっ、なんか、きちゃぅっ全部、ん゛、ぜんぶきちゃうっ、よ…っ!!」
「いいよ、月夜…一緒にいこ、う――月夜、つきよっ!」
「っぁ、こうじさん、もうっ! も、うっ――んっあああ゛! 」
「―――ッ!」

月夜の中に思う存分吐きだすと、経験したことのない快感に身体がぶる、と震える。月夜は、恍惚の表情で私の精を身体に受けていく。月夜の半分萎えかけたそれが、射精を伴わない絶頂にまだびくびくと上下に跳ねている。

身をのけぞらせる月夜が、まるで三日月のように私の目に映っていた。

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