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「―― ひぃぁあああ! も、やめてぇ! イキたくなっ…イキたくなああッ!」
「…真、」
俺と同じ 身長、同じ声、同じ顔の、俺の双子の兄貴がすぐ目の前にいる。
どうして、どうして真が、男たちに身体を抱え上げられて、なで回されて、――犯されているのか。俺は自分の状況も棚に上げて目の前の光景に呆然とする。
どうして、さっきまで一緒にいたのに、兄貴が、こんな。
「やだ、あッ!! も、出したくな、いっ! あっ、は、ぁぁああ!!」
背後に立つ男は真の尻に数回腰を打ちつけ、恍惚の表情をする。その男に両手首をそれぞれ掴まれ、前のめりになった真が上半身を跳ね上げ硬直する。一瞬後、真のチンコからドクドクと白いものが吐き出された。
「ほら、見てごらん。君の双子の兄弟が、お尻の穴を犯されて気持ちよくなってるよ」
「真、っていうんだね。やっと名前がわかったよ。どっちがお兄さんなのかな?」
「羨ましいだろう? 君も早くああやって精液いっぱい出したいんじゃない?」
男たちが俺の耳元で口々に囁きながら身体をなぞり始める。耳を、脇を、腹を、背中を、太ももを。たくさんの手が這い回りながら、だけど肝心なところには絶対に触らない。
「あああ゛あ゛! 実、みの、る、助けてっ! 俺もうっもう――ッッ!」
「―――っ! ま…こと、」
再び律動を開始した男に犯されながら、真が俺の名前を呼んで続けざまに射精する。勢いよく飛び出したそれが俺の顔にかかった。男たちに蹂躙されながら、俺の視線は真の怒張にくぎづけになっていく。
「ほら、まだ一回も出せてないんじゃ辛いだろう?」
「真くんは今日射精しっぱなしなのに、不公平だね」
「ああやって、思う存分出せたら気持ちいいだろうねぇ…実、くん」
「――っあ、ひ、…や、ぁっ!」
真が羨ましい。
俺も、
俺も、真みたいに。
「――ぁ、も、出した…い」
男たちがニヤリと笑うのが気配で感じられた。一人が俺のチンコに手を伸ばし、そこで射精を食い止めている管を容赦なく引き抜く。
「あ゛っ や――ぁ―あッッッッ!!!」
あまりの刺激に俺は声も出せずに絶頂する。だけどまだ射精はかなわない。根元をがっちりと固定するリングが精液をせき止める。今日何度目かわからないもどかしい刺激に、俺はとうとう我慢の限界を迎える。
「――イキたいっもうっ、お願い、お願いぃっ!」
すでに数え切れないほどの射精をさせられているだろう真の目の前で、俺は涙を流しながら「イキたい」と泣き叫ぶ。
何の拘束もない真のチンコがびくんびくんと暴れて精液をまき散らすたびに、その快感を欲して俺の腰が勝手に前後に動こうとする。だけど椅子に縛り付けられたままではそれも叶わない。
「まったく、すごいね。それじゃ、実君のお願いを叶えてあげようか」
俺のはしたない姿に苦笑しながら、まだ男たちはリングを外してくれない。代わりに、どこからかとりだしたローションのボトルを俺の目の前に掲げる。
「その前に、ちゃんと準備しなくちゃね」
そう言って、ボトルをゆっくりと傾けていく。透明で、ぬるぬるとした液体がのんびりと容器の壁を滑り落ちていく。ローションの出口はひくひくと物欲しそうにしているチンコに向かっていた。
男たちのすることの意味を考える余裕もなく、ローションが亀頭に落ちる刺激すら欲しくてたまらなくて、俺はもどかしさに狂いそうになりながらその時を待った。
「……っぁ! あ、ああ!」
ようやくローションが落ち、俺は未知の刺激に身体をふるわせる。ローションは冷たいはずなのに、落ちたところから次々と熱を持ち始める。
「よーく塗り込まないとね、」
「んっひ、い゛! 触っ! 触っちゃ、だめぇえ!!」
何の予告もためらいもなく亀頭を中心に手のひらでぐりぐりとしごかれて、紐がちぎれるんじゃないかってくらい暴れまわる。
燃え盛る身体にさらに油を注ぐような真似をされて、俺はもう射精したいということしか考えられない。
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