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「ぁ……っ! は、や―――め、ぇ…ッ」
「いいよ、いっぱい出でそう? 」
「辛そうだな、騎士様。―――ほら、我慢してみろよ? なぁ?」

ユーインが追い詰めるように語尾をあらげると、対照的に甘言を囁くニーウェが、括れから裏筋を、指の腹を引き摺るように刺激を与えてゾクゾクと背中を震わせる。

与えられる快感が、まるでユーインの暴言に反応しているかのように錯覚を起こさせる。その錯覚にすら気づけずに、騎士は追い詰められていく。

「ひっ、ぃ、ぁ、ぁ…っ、ああ゛!」

腕には自然と鎖にすがるように力が入り、自分の身体をわずかに持ち上げていく。それまで騎士の身体を支えていた爪先が、知らずピンと張っているのを見られていることには気づかず、憎き皇子の嘲り笑う顔を必死に睨みつける。

その顔もやがて保てなくなってくると、あとはニーウェの手のひらと、舌の蠢きにただ翻弄される姿を晒し始めていた。

「気持ちいい?気持ちいいよね、」
「イくんじゃあないぞ、この淫乱が、ん?」
「いいよ、イっちゃって」
「駄目だ」
「いいよ」
「イクな、ほら、イクなよ!」

「あ、――っは、……ぁ、ぁ、あ、あ゛―――っぁ゛!」

最期はユーインの声を皮切りに、快感が堰を切ったように騎士の身体を駆け抜ける。

食いしばった顎が天井へと跳ね上がり、今にも浮き上がってしまいそうなつま先をぶるぶると震わせたかと思うと、鎖が大きく音を立てるほどの痙攣とともに、白濁が吐き出された。

「っああ゛っいッ――ぁあ゛、あ゛ッ―――――!!!」

ユーインに届かんばかりの勢いで吐き出されていく白濁を、今更止めようとするも、痙攣する腰はガクガクと情けなく前後する。

快感の波に責め立てられながら、1つ、2つ、3つと重なっていく鎖の音が騎手のプライドをますます追いつめていく。

「あーあ、鎖ガチャガチャ言わせて。すっごいイき方したね、今」
「っ、ち、が、ぁっ」

言いながらも乳首から口を離そうとしないニーウェの舌が動くたびに、また騎士の身体が小刻みに跳ねて、音を立てる鎖が羞恥心をかきたてる。

「高貴な騎士様のザマではないなぁ? 危うく私に精液がかかるところだったぞ?」

いつの間にか立ち上がり、騎士に顔を寄せたユーインが、二本の指で顎を掴み無理やり持ち上げる。

「そんなに気持ちよかったか、ん? だらしなく口を開けて、腰がビクビク痙攣していたぞ?」
「―――――っ、」

自分の情けない姿をつぶさに説明されて、騎士の瞳がわずかに子供のように揺らいだ。
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