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「ぁ、やぁぁっ! 見ないでぇッ! 」

快感に溺れながらも咄嗟のことに羞恥心が鮮やかによみがえる。光に目がなれた少年は彼を囲み、不気味な仮面の男たちを見る。

あるものは彼を蹂躙し、あるものは彼を見て笑みを露出した口に張り付かせている。
そのうちの1人が何かを手にして少年へと歩み寄る。持っていた物はゼラチン状の、筒のようなもの。

「な、…それぇ」

それが何かを少年は知らないが、それで何をするのかは本能的に悟った。もしかしたら、本能的に欲したというのが正しいのかも知れない。それでも理性は恐怖を告げている。あれはダメだ、と。

「あ、…や、いやぁ―――」

男は少年の目の前でこれ見よがしにそれを見せつける。丁寧に、中の構造がどうなっているのかまで彼の目に焼き付けさせる。

今からこれがどんな風に少年を犯すのか、どんな快感が少年を襲うのか、彼は嫌でもそれを想像することになる。それはあくまで想像だ。実際に経験したことのない少年にとって、想像は、恐怖と期待とに分岐していく。

いや、いや、と譫言のように繰り返す少年の目の前で、男が筒状のそれにたっぷりと、溢れるほどにローションを注いでいく。そして、その道具の本来の役割を果たさせるべく、男は少年の身体の横に回った。

「……ッッ! 待って! お願い待って!! やだぁ!」

男が視界から消えたことで少年の恐怖が倍増する。目隠しをされていた時は何をされるかわからない中、突然の刺激に怯えていたが、何をされるかを知りながら為すすべもなく待つ方がよっぽど恐怖だと少年は知る。

首を右に左に振り回し、必死に男の姿を探す。その様子が男たちを喜ばせているとはつゆ知らず、首の筋が切れそうなほどに頭を回し、ようやく視界の端に捕らえた男が、今まさにそれをしようとしていることに気づき、悲鳴をあげた。

「やめて、やめ―――っゥ、っぁ、ッあ、あ、あ、あぁああ゛!!」

悲鳴は途中からその色を変え、とろけるような喘ぎ声で部屋を埋め尽くしていく。

ぐぢゅぅ、と音を立て、快感の塊がその道具に差し込まれる。腫れ上がった先端が圧迫感とともに入り口に吸い込まれていく。無数のヒダに撫でられ、その先の突起に埋まると、少年は声も出せずにブルブルと震えることしかできなくなる。

奥まで飲み込まれた性器は、独りでにぶるぶると震え、跳ね、男が手を動かさずとも勝手に快感を拾っていく。

少年が自分自身を制御できないうちに、今度はゆっくりと引き抜かれる。

「ぁ゛ッ―――――――!!!」

挿入とはまた別の快感に少年は目を見開く。縛られた手首から先の手指が助けを求めるように蠢く。

すべて抜ききる前にふたたび先端がヒダに覆われた。相変わらずゆっくりとした動きで、奥へと進まされていく。

「ふ、ぅ、ぅ゛、う゛、あ…っ、ひ、は」

気持ちよさに自分の意志とは無関係に引きつる身体に翻弄されながら、呼吸を求めて少年は口をぱくぱくさせる。

「ぁ、はぁぁぁッ!」
「ふ、ぅ、ぅぅぅ゛ッッ」

獣のような呻き声をあげて必死に抽挿に合わせて呼吸をする。男は明らかにそれを楽しむように手を動かし続ける。

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