消えてしまわないだろうか……
2013/10/12 01:32
夢を見た。
貴女様が我の目の前から消えてしまう夢を
貴女様が、もっともっと幼いお姿で
我は、白い龍で
我に謝りながら、姿を消して
自ら罪に染まりに行く
そんな、夢を―――
螢
「………っ!」
白髪の彼女
「……ん…。……螢…?……どうしたのだ、…螢?」
螢
「………なんでも、ありません…」
白髪の彼女
「………ふむ、そうか。………今宵は冷えるな…」
我が母はそう言って布団の中で我をきゅうっ、と水泡のように優しく優しく抱きしめてくださった。
じわり、と安心からか涙が出てきて、我は我が母の胸に擦りよった。
我が母は、ここに居てくださる。
居て、くださる。
我が母だけで良い。……我が母、だけで良いから
螢
「………」
どうか、この方を誰も奪わないで―――
本来の世界を夢で見てしまった現代ifパロ螢。
せめてここでだけはしあわせで在れ。
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