私の泡。
2013/07/19 02:08
愛してるといつも言ってくれる
いないと生きていけない、と言ってくれる
―――だけど、それは我の方
螢
「我が母?」
こてりと首を傾げる我そっくりの顔
産もうかどうか、迷いはなかった
ひとりではなかった
でも独りな気がした
この子に父を与えてはやれないけれど、
それでも産みたかった
逢いたかった
そうっと頭を撫でる
愛しくて愛しくてたまらない、大切な我が子
そなたがいないと生きていけないのは
我の方
白髪の彼女
「抱っこしてもいいだろうか………螢」
我が産んだ、大切な大切な泡
そなたがいるから、我は息が出来る
過去を見ながら、時折息苦しくなりながらも
螢
「……!はいっ、喜んでっ!我が母っ」
そなたがいるから生きていける
息が、出来る
たまには少しだけシリアスとか。
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