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「こんにちはー!」

「はーい。どうぞどうぞ上がって!」

「お邪魔します!はひっこれ小さい頃の京子ちゃんですか!?」

「うん。右がお兄ちゃんで左がお姉ちゃん。」

「小さい頃から仲良しなんですねー羨ましいです!」

「ふふ、私も自慢の姉兄なの!」


午前11時過ぎ。久しぶりにぐっすり眠って漸く目を覚ました。何か飲み物でも、と階段を下りていたところ、遊びに来たらしいハルと京子の会話を聞いてしまった。
かわいいことを言ってくれる。でも出にくくなった。ごめんねみすぼらしい格好で寝起きでごめん。心で念じながら冷蔵庫に向かう。案の定途中で二人に声をかけられた。


「お姉ちゃん、おはよう!」

「おはよう京子。ハルも、いらっしゃい。」

「お邪魔してます!」

「よく眠れたの?」

「へ?うん。」

「そう…よかった。」

「なまえさん元気になったんですね!よかった!」

「…え、」

「心配してたんだよ。クッキー焼いても一つしか食べないし…」

「ハルが買ってきたモンブランも半分しか食べてませんでした…」

「…………」


私の元気基準は食欲なのか。まぁあながち間違ってはいないけど。私がこんなに食欲なくなることなんて今までなかったし。それをさせたスクアーロさんはやっぱりすごい人だね。


「心配してくれたの?」

「当たり前でしょ!」

「もちろんです!」

「そう…ありがとう。」


もう大丈夫だよ、っていうとよかったって二人が笑った。あぁこの笑顔を守るためにツナは戦うのかと思った。


「そういえばハルは今日どうしたの?京子の宿題でも手伝いにきた?」

「違いますよー。作るんです、お守り!」

「お守り?」

「うん。ツナくんたちの相撲大会今度の取り組みが最後だって聞いたから。」

「最後(相撲大会信じてるんだ)?」

「うん、そうらしいよ。」

「なまえさんも一緒にどうですか!?」

「え、いいの?」

「もっちろんです!一緒にやりましょう!」


そっか、最後なのか。勝っても負けても最後なんだ。頑張ってもらいたい。

2階の京子の部屋に私とハルを残し、京子が紅茶をいれに行った。二人になるとハルがなにやらうずうずしだした。


「どうかした?」

「なまえさん…あの、」

「?」

「ズ、ズバリ!恋をしましたか!?」


遂に言ったという達成感と私の返答が気になる期待の混じった顔をハルが私に向ける。

私はというと自分でもわかるくらいに顔が赤くなり、答えは一目瞭然だった。


「やっぱり!お相手は誰ですか!?はっまさかツナさん!?」

「ちが、いや、あの、違う!」

「じゃあやっぱり獄寺さんですか!?」

「はぁ!?違うよなんで隼人…」

「だってそうやって名前で呼んでますし!」

「隼人は違う、弟みたいなもんなの。」

「はひー残念です。」


いいから早くお守り作ろうよ、と話題を逸らし、こんなふうに顔を赤らめることが出来たことを少し嬉しく思った。京子が紅茶を運んで来て、結局お守りを作る前にまたおしゃべりに花を咲かせてしまった。



君のことを少し、話したよ



「お姉ちゃんそれサメ?」

「うん。」

「なんでサメなんですか?スキャウリーですよ!」

「なんか似てるんだよね。」

「はひ!」

「自分たちだってツナだからマグロなんでしょ、それ(マグロかどうか判定しにくいけど)。」

「うん!お兄ちゃんはミットで山本くんはバットなの!」

「隼人は?」

「か、考え中です…」

「なにがいいかな、チューリップとか?」

「たんぽぽとかどうでしょうか?」

「(ドクロとかでいいのに)」














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