夜中に任務を終えて疲れているところにボスから呼び出しの電話がきた。これからふかふかベッドでぐっすりだーいと思っていたところにまさかの呼び出し。なんかミスしたかなぁ、記憶の糸を手繰るが思い当たることがそこそこあるせいで心臓は落ち着かない。汗ばむ手でドアをノック。


「なまえです」
「入れ」
「失礼します」


「す」と同時に飛んできたのはグラス。ボスにしてはスピードも遅く、私にキャッチさせるためだとわかる。なんなくキャッチして、グラスとボスを交互に見る。ボスはすでにガンガン飲んでるみたいでワインやらウィスキーやらのボトルがいっぱい空いている。


「早くしろ」
「え?」
「ほら」


ソファの自分の隣をぽんぽん叩いて座れと合図。え?なにそのかわいい仕草。酔ってますか?酔ってますね!
私が固まってると早くしろとクッションを投げつけられた。今回のは早かった。目追いつかなかった。


「どしたんですかボス、なんかあったの?」
「…別に」
「えーなにそれどこのエリカ様だよー」
「お前も飲め」
「え、ありがと」


先程投げつけられたグラスにどぷどぷとワインをつがれた。ボスがお酌するとかなんだこれ明日嵐だぞ。


「ほんとにどうしたの?なんかあったの?」
「何もねぇって言ってんだろ」


まだ一口しか飲んでないのにさらにワインを注ぎ足そうとするボスの腕を掴んで必死に止めた。


「まだ入ってるから、溢れるから!」
「早く飲め」
「勝手だな、おい」
「なまえ…」
「えっ」


今まで高いところにあったボスの頭がいきなり下がった。肩にごつんと頭がぶつかったと思ったら、そのままするする落ちて最終的に胸のところに落ち着いた。犬?猫?みたいにスリスリしてくる。かわいい、けど、セクハラだよ人間がすると。


「ボス…?そこ胸なんですけど」
「……ん」
「うん?あの、そこは私のおっぱいであなたは男性でして、ちょっとよろしくないかなーと…思うのですが」
「これが胸なのか?」
「殴るぞ」
「…やらけぇ」


上目遣いで一回私を見た後、また胸にすりよってきてその一言。なんかもうかわいいです普通に。酔ってるボス恐ろしくかわいい。


「…ボス、好きです」
「…オレもだ」
「今日はえらく素直ですね」
「…ん」
「眠いの?」
「あぁ…」
「いいよ、膝かしてあげる」


素直なボスはするすると膝に頭を下ろして私の方を向いて目を閉じた。いつもはおこりんぼで怖いボスがこんなふうになる日がたまにある。生理みたいなもんなのかもね。随分かわいい生理だけど。ボスの髪を撫でてたら眠くなって、私もそのまま眠りについた。



あなたのナプキンになりましょう



「う…足が、痺れ…」
「……すまん」
「えっ(まだ生理中?)」



たぶんスクアーロかルッスーリアが二人に毛布とかかけてあげる。あと写とると思う。暗殺部隊なのに。



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