#ダイゴ 4



外に出ると、サトシ達が入口付近で立ち往生していた
どうやら、一足先に戻っていたらしい

見知らぬ男性に背負われている自分に驚きを見せたが、湿布が貼られている足の方に視線が集まった
……サトシはダイゴさん知り合いらしいが

「ヤヅキ……その足どうしたの!?」

「あー、いや、ちょっと
まぁ、大したことじゃないから、アイリス」

「捻挫だよ
ちょっとアクシデントがあってね……」

「でも、なんでダイゴさんとヤヅキが?」

出会った経緯から今に至るまでを簡潔に話す
大体理解してもらえたところでサトシの頭を引っ叩いた
彼からは「何するんだ」と声がするが気にしない

「お前が勝手に突っ込んでくから自分は逸れる羽目になったんだぞ!?」

「あー……その、ごめん」

「わかれば宜しいのである」

そんな空気を断ち切ったのはダイゴさんだった
少し真剣な顔で皆にこう言った

「さぁ、いつまでもこんな所に居るわけにはいかないよ
近くのポケモンセンターに行こうか
ヤヅキちゃんの処置も応急だし、ちゃんとした手当もしなきゃ」

「……すごい、的確な応急処置ですね」

「僕もよく怪我をするからね
いつの間にか身に付いていたんだ」

デントが手当の正確さに感心しながらタウンマップを開く
最寄りのポケモンセンターの位置を映しだすと、皆に見せた

「悪いけど、このまま負ぶさっていくよ
悪化したら大変だからね」

「いえ、すみません
ご迷惑を……」

「困ってる子を放っておけないよ
どうせなら、謝るよりお礼欲しいかな」

「……そうですね
ありがとうございます」

「どういたしまして」




(……ライバル出現、か?
いやだけど年齢差……ロリコン……??)

(デント、デント!
あんた、他で頑張らなきゃ大変よ!
ダイゴさんイケメンだし、紳士だし!)





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