#ミクリ 3



「え、っと……つまりどういうことかな?」

「………あ、そっか
自分、ポケモンの言葉がわかるみたいで」

「!?
は、はじめて見たよそんな人」

「でしょうね
信じなくても良いです」

笑う自分とは対照的に驚愕するミクリさん
そりゃ、その反応が普通ですよ
自分でも同じような人に会ったことが無い

「ど、どうして?」

「それを解明させるために旅してるような物です」

「そ、そうなのか……」

半信半疑って所だろうか
むしろあっさり信じるほうが珍しいか
仕方ない
色々と非現実的なんだから

「……みぃ?」

「おぉ、シェイミ起きたか
おはよう」

[…おはよー]

欠伸をするシェイミにミロカロスが笑う
それが気に触ったのか、シェイミが因縁をつけ始めた

「こら、やめろ」

[やだ、やめない]

「モンボに突っ込むぞ」

[出るから良いもん]

屁理屈ばっかりいうからもう諦めて放置した
ミロカロスとシェイミの言い争いをBGMに火を眺める

……だめだ、だんだん眠くなってきた

気がついたらそのまま寝てしまっていた




「……しー、」

「み?」

「ミー?」

「……寝てしまったようだから
静かにね?」

すやすやと眠るヤヅキに一番に気づいたのはミクリだった
座ったまま眠るヤヅキに笑いつつ、隣まで移動して膝に寝かせる

「ふふ、歳相応の顔も見せてくれるね」

信じなくても良い
そう言った彼女とはまた違う表情だ
大人びているのかと思えば、寝顔はあどけない

「なんだか妹みたいだよ」










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