#N 4







「っふ!!」

数日食べてない体はとても重い
でもなんとかパイプに辿り着き、壁と自分繋ぐ長い鎖をパイプで殴った

読み通り、かなり脆いらしく、2,3回繰り返すだけで簡単に壊れた

やっと、自由になれた

いや、まだだ
この建物から抜けだして、遠くへ逃げなければまた捕まる

Nが戻ってくる前に、と急いで部屋から飛び出した
誰もいない通路を抜け、窓か出口……外に繋がる所を目指して、力を振り絞って走る

取りきれなかった鎖が邪魔で走りにくく、何度か転びそうにりながらも外を目指した

枷と手足が擦れ、血が流れる
ヤヅキはその痛みでなんとか朦朧とする意識を繋いでいた

「………どうなってるんだ、ここは」

広すぎてどうなってるかわからない
そろそろ外に当たっても良いはず

なんで
なんで?

はやく抜けださなきゃいけないってのに
これで捕まりでもしたら、もう終わりだ

焦る気持ちを抑えながらひたすらに進む
だが、依然として外は見えなかった

「はぁっ、はぁっ、……ふぅ、」

体力の限界も近づいてきている
はやく、外へ

「…!!窓…!」

ついに、窓を見つけた
乱暴に鍵を開け、外を見る

新鮮な風が吹き抜けてくる
太陽の光が体に染み渡った

「っ………!!」

だが、そこは地面とはかなりの高さがあった
飛び降りても生きているかどうか……
ヤヅキの目算では8,9メートルはあっただろう

「ヤヅキ、見つけた
こんなところにいたんだね」

「!」

後ろからの声に、迷っている時間など無いと悟った
窓から身を乗り出した瞬間、体が動かなくなった

「ルゼー……」

「ありがとうゴチルゼル
そのまま部屋に運んであげて?」

「いやっ、やだ!」

藻掻くも、サイコキネシスで浮かせられて、どうにも出来ない
あっという間に元の部屋まで戻ってきてしまった

「ありがとう
戻ってていいよ」

ベッドに優しく下ろされ、そのままNに押し倒される

「さて、悪い子のヤヅキにはお仕置きしなきゃね?」

「やだっ、出して、出してよ
ここから出してっ……!!」

「悪い子のお願いは聞けないよ」

ここから出られる時は来るのだろうか
Nに辱められながら、涙した









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