#12



簡単な自己紹介を済ませた後のこと。

「・・・ねえ、ちょっとこっち来て!」
「え?」
ベルは何かを考えついたらしく、ヤヅキを近くの茂みの中に引っ張っていった。

残された3人は首をかしげていた。

数秒しないうちに
「ひッ!?ちょっと!!??やめろッ!!!」
ヤヅキの叫び声が聞こえてきた。

すると、直ぐに茂みから出て来て偶然近くにいたデントの背後に隠れた。
服を乾かしている最中だが←
「ヤヅキ!?どうしたんだい!?」
「いいから・・・何も聞かないでッ・・・////」

真っ赤な顔で飛び出して来たヤヅキに戸惑いつつ、何があったのだろうと考える。

「・・・本当に女の子だった!」
「何言ってやがるこの変態!!////」
服の襟元を押さえながら叫ぶヤヅキ。

「・・・ねえベル、ヤヅキに何やったの?」
恐る恐るアイリスが訪ねた。
「え?シャツの中に手を突っ込んで探っただけだよ♪」
「てめッ!!言うんじゃねえ!!////このド変態があああああ//////(泣)」

もう泣きたくなったのか、真っ赤な顔を隠したいのか、デントの背中に顔を埋めるヤヅキ。
「ヤヅキ!?大丈夫!?」
その光景を見たアイリスはまたもニヤニヤしてたとかしてなかったとか。

サトシはヤヅキがあそこまで真っ赤になるのは珍しいなあと考えていたそうだ。
※ベルが何やったのか、聞こえてませんでした。

「・・・しょうがない。このままでいる。」
「でも風邪引くよ?」
「ここで着替えられるわけないだろ?」
「・・・そうだね」

会って早々、ベルに苦手意識を持ったヤヅキだった。




「・・・てゆうか、何の用??」
「ああ!!そうそう・・・じつは、そこのサトシ君に用があったの」

ベルが腕につけていたライブキャスターを皆に向け、スイッチを入れた。

映し出されたのは
「アララギ博士!!」


「っごめん!!バッジケース渡すの、すっかり忘れてたの!!受け取ってね、ベルに渡して」
そこで通信がプチっと切られた。
途中で切ってよかったのか?

「・・・で、改めて私、ベルっていうの!よろしく!!」
「?ヤヅキ??」
ヤヅキはさりげなくデントの背に隠れた。

「・・・あの子、苦手だ」
「あはは・・・まあ、しょうがないかもね」
苦笑いを浮かべるデント。

初対面で大胆な行動に出たベルを警戒しているが故だ。
少し下を向き、視線を戻してみると、ベルのドアップ。

「ふぇ!!?」
「何その子かっわいいいいい!!ねえねえ、私のポケモンと交換しない!?」
「・・・絶対にヤダ。」
シェイミは誰にも渡さねえし。

「そっかあ・・・残念。で、」
ヤヅキとデントを交互に見るベル。

「貴方たち・・・付き合ってるの?」
「「!!??/////」」

突然の質問に唖然とする2人。
「・・・もうこの子ヤダ」
タヒんだ目をするヤヅキ。

「う〜ん・・・それもいいかもね?」
「ちょ、でんとおお!?しっかりしろおお!!」

・・・今日は絶対運勢最悪だ。






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