#7



夜中・・・

ヤヅキはヤナップに自分の上着をかけて、自分には寝袋も何もかけずに寝ていた。
その近くでは、ヤナップが心配なのか、ヤナップに寄り添うイシズマイの姿が見えた。

「心配なのかい?」
「イマ?」
偶然目が覚めたのか、イシズマイに話しかけるデント。

「大丈夫だって。アイリス達がとってきてくれた薬草も飲んだし、シェイミのアロマセラピーもあるし、明日になれば元気になっているさ」
「イマ・・・」

「気にするな、イシズマイ。お前ももう寝なよ
明日は盗られた家を取り返さなきゃいけないだろ?」

その時、ヤヅキの目が薄く開いた。

「ん・・・デント?イシズマイ・・・?」
「ああ、ごめんね。起こしちゃった?」
「・・・んーん」
非常に眠そうなヤヅキ。
寝ぼけてるヤヅキを見て、子供っぽくて可愛いと思ってしまったのは内緒だ。

「・・・イシズマイは何やってるんだ?」
少しだけ覚醒したヤヅキが問いかけた。

「どうやら、ヤナップのことが心配らしいんだ。」
「そ、か・・・。イシズマイ、デントも言ったんだろうけど・・・早く寝な?」
「イマ!」
「だって、じゃなくて」

上半身を少しだけ起こし、イシズマイをしっかり見る。
「お前が看病して、ヤナップの熱が収まったとしても、睡眠不足とかでお前が倒れたら、ヤナップがお前のこと心配するだろ?心配した相手に、心配されちゃあおしまいだろ」
「・・・そうだね。ヤヅキの言うとおりだ。ほら、早く寝な。」

「一緒に寝るか?」
「イマー」
直ぐにこちらへ来るイシズマイ。

「・・・デントも寝ろよ。お前だって倒れたりしたら、ヤナップが心配するだろ。」
「そうだった。じゃあお休み」
「ん・・・。」


ヤヅキはイシズマイが眠りに着くまで頭を撫で続けた。
イシズマイが眠ったことを確認したヤヅキも、眠ったようだった。

「・・・ヤヅキったら。毛布ぐらいかけて寝たらいいのに」
少し呆れながら毛布を持ってきて、ヤヅキにかけるデントだった。





次の日の朝。

「ナプー!!」
すっかり元気になったヤナップは元気に飛び回っていた。

「良かったわね、元気になって!」
「アイリス達が見つけてくれた薬草のおかげだね!」
「もう心配ないな!」
皆がヤナップが元気になったことに喜んだ。

「ヤヅキも、ありがとう。一晩ヤナップに付き添ってくれて・・・。」
「いいって。気にすんな。イシズマイのおかげでもあるぞ?夜遅くまで看病してたんだから。」
「そうだね。」
「イマー!」
嬉しそうに顔をほころばせるイシズマイ。

ヤナップも元気になったところで、イシズマイ家奪還作戦が始まるのだった。



一旦、イシズマイが3匹に挑んでいったのだが、やはり数で負けていた。
そこで、3体を引き離して、一匹ずつ倒していく方法をとったのだった。

「・・・で、どうやって引き離すの?」
「よし!僕のポケモンフーズを使おう!!」
「ミ?」

デントのポケモンフーズで、3体をおびき寄せて1体づつにしてから手堅く倒していく。

「・・・じゃ、自分は上空から見てるよ。イシズマイ達が合流しそうになったときの保険ってことで。」

それぞれ、行動に移った。


「・・・まんまと騙されてやがるな」
[あのイシズマイ達、頭弱いのかな?]
「・・・それは違うと思うよ?フライゴン・・・。」
[でも、ミィもそう思うよ?]

どうでもいい会話をしている内に、イシズマイと子分の戦いが始まっていた。
よし、こいつを子分Aと呼ぼうw

もう一匹は子分B、んで、リーダーは番長でwww

子分Aがイシズマイと戦っていることと、他の仲間と引き離されたことに今だ気づかない子分Bと番長は、呑気にポケモンフーズを食べていた。
あとはイシズマイが倒してくれるだろう。


「おお、もう子分Bを倒したか。」
gdgd会話を繰り広げているうちに、あとは番長だけになっていた。

「フライゴン、ご苦労さま。もう降りていいぞ。」
[うん]





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