「サイズ、大丈夫ですか……?」

「一応……まぁ着れるなら大丈夫だ」


ストックが無かった事もあり、備品を漁った結果、一枚だけシャツが出てきた
サイズはかなりデカイ
ブカブカだ

おそらく……ミケが着れるサイズだ

エルドとグンタが新品を持っていたが、流石に借りるのは遠慮した

サラシも今は使い物にならないので、下着は付けていない
という事になる
その状態で着るのも遠慮した理由の一つだ

「済まないな、探すの大変だっただろう」

「いえいえこれくらい!
(むしろ萌え袖可愛いですし)」

今、温かい飲み物入れますね
そう言いながらペトラは姿を消した
……そういえば、リヴァイとエレンを見ていないが
何処へ行ったのやら
ペトラは書類を渡してくれたらしいが

「レイ」

「………何だ」

「なんだその格好」

「トラブルが重なった結果?」

シャツのストックがある筈が無かったり、急に雨に降られたり
そもそも急に用が出来なければ外に出なかったし

「……ブカブカじゃねぇか」

「これしか着れねぇんだよ」

「兵長、片付け終わりました!
…え、レイさん?」

「ご苦労」

「……エレンか」

掃除後なのだろう
完全にリヴァイ仕込みの掃除スタイルだ
あれホコリは被らずに済むが、ずれるんだよな

「ど、どうしたんですか、その格好」

「……まぁ色々だ」

「い、色々……?」

「あ、兵長にエレン!
掃除は済みました?」

「あぁ」

「それとレイさん、紅茶です」

「ん」

紅茶のおかげで体が温まっていく
寒さもマシになった
少しずつ紅茶を飲んでいく
ふぅ、と一息吐くとペトラと目があった

「………?」

「あ、いえ、なんでも無いです」

ペトラがじっと見てくる
何かあるのか?
お前ちょっと挙動不審だぞ

「おい、ペトラ……?」

「いや、なんでもないんです」

ついには手で顔を覆ってしまった
……本人に言う気が無いなら聞いても無駄だろう

「………(どうしよう、レイさん胸見えそう)」

サイズが大きくなれば、ボタンの間隔も広くなる
閉めていないのは一番上だけだが、それでも普段より露出は多くなる訳で

(どうしよう、言うべきなんだろうけど……兵長とエレンが居るし
角度によっては見えちゃう、かも……)

ペトラが頭を悩ませていると、先程追いやられていたオルオ達が入ってきた

「ペトラ、喉乾いたもんでな
何か飲み物出してもらえないか?」

「……ええ、わかったわ
(あーもう!タイミングの悪い!)」

リヴァイとエレンにも淹れるか聞くと、ペトラは厨房に入っていった

「………あぁ、風呂沸かしてくれたのオルオだったか?
突然済まなかったな」

「いえ!レイさんこそこの雨の中お疲れ様でした」

「突然でしたね
洗濯物も間に合いませんでしたし……」

「地下を掃除してた俺でもわかるくらい強かったですよ
あれだけ急に、しかも強く降りだしたら仕方ないですって」

「地下まで響くって相当だな……」

まぁあの雨なら、と思えてしまうくらい酷かった

紅茶を淹れたペトラが戻ってきて、それぞれに差し出している
……やはり、挙動不審だ
触れない方が良いだろうか

「レイ、この書類だが」

「………これか」

「あぁ、んで……」

面倒くさい書類だな
書き込む所が多すぎるんだよ

頬杖突きながらペンを借りて書き込んでいく
書き終えて渡せば、今度はリヴァイが書き込む
で、次はエルヴィンに回さなければならない
面倒だったらありゃしねぇ

「明日には持っていく
書類を纏めとけ」

「あぁ」

リヴァイが書類片手に立ち上がる
が、すぐ動きを止めた

「………てめぇ」

「あ?」

「チッ
エレン、後でこれ俺の部屋に置いとけ」

「えっ、あ、はい!」

エレンに書類を渡すと、急に身を屈めた
そして、持ち上げられる
……荷物みたいな扱いだな
当然、バランスを崩すがリヴァイが支えてくれた

「え、何お前」

「無自覚かよ……」

「自覚もクソもあるか
降ろせ」

「いいから来い」




「………あぁ、そういうことか」

「あー……胸元がな」

「今考えりゃ、兵長のあの位置からなら見えるだろうな……」

「え?え?……兵長どうしたんですかね?」

「エレン、気にしなくていいのよ」







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