小説 | ナノ
「ほうけいぃ!?」
「ちょ!声デカいってば!!」

俺は、慌てたタクマに口を塞がれた。

大声で下ネタを叫んだ俺も悪いと思うが仕方なかったんだ。
だって、このイケメンで文武両道という完璧なタクマが包茎なんだぞ!包茎!!

「…ぐすん」
「っ!ごめん!!ビックリしただけで悪気はねぇから!な!」

泣き出したタクマに焦って、悪かった!と頭を下げるとタクマは渋々といった感じだったが顔をあげた。
…嘘泣きかこの野郎。

「…あー、でもなんで俺にそんな告白を?」

まぁ、俺とタクマは高校からの付き合いだがかなり仲が良い方だ。
けれどそんなこと言われても俺にはどうしようもないし。
一体タクマの目的はなんなんだろうか。

「…だってトモ、お前ズルムケなんだろ?」
「え。う、うん」

こんな平凡で取り柄のない俺の唯一の自慢。

それはチンコがズルムケだということだった。トイレに入って用を足しているときに周りと比べると勝った気分になる。それが、俺の小さな楽しみなのは秘密なんだが。

「…あれ。見たことなかったっけ?」
「うん。だって俺恥ずかしくて連れションしなかったし」

そういえばそうだったな。仲の良い奴には大体見られてるはずだし。

「で、それとこれとはどういう関係が?」
「俺さ。一回ぐらいズルムケのチンコ見てさ、自分のに気合いを入れてやりたいんだよ!」
「お、おう…」
「だから頼む!トモのチンコ見せてくれ!!」

タクマの必死の形相に俺は、ついつい頷いてしまった。
これが最悪の事態を招くとは知らずに…。




***

「…なぁ、もう良い?さすがに恥ずかしいんだけど…」

俺は、今タクマの部屋のベッドの上で下半身は素っ裸でタクマの前に足を開いて座っている。
冗談抜きで恥ずかしい…。穴があったら入りたい。

けれどタクマは、待っての一点張りで俺のチンコを色んな角度から凝視してる。かれこれ30分は経ったと思う。最初は自慢出来て優越感を感じれたけど長時間は無理。死ねる。

なんていう地獄なんだろう。これが可愛い女の子ならまだしも相手は男だ。
とうとう我慢の出来なくなった俺は怒鳴った。

「〜っ!いい加減にしろよ!!恥ずかしいって言ってんだろ!」
「じゃあ俺も脱ぐ」
「え」
「それでおあいこ」

言うやいなや、タクマはベルトを緩めて自分のチンコを取り出した。俺は思わずクセのようなもんでマジマジと見てしまう。

…確かに先まで皮が被った包茎だよ。うん、けどさ。タクマくん。

「デカすぎるだろ!!!!!」
「そうなの?トモのが小さすぎるんじゃないの?」
「ちょ!お前それは凶器のレベルだぞ…」

サラッとかなり失礼なことを言われた気がするが今はスルーする。
だって普通サイズの俺より明らかに長い。そして太い。
平常時でこれってことは勃起したら…。

想像しただけでこええ!

「…もしかして俺、一生女の子とエッチ出来ないのかな」
「…わ、分かんないけど…。でもタクマはカッコいいしさ大丈夫だって」

な!と元気付けるように肩を叩くとタクマは歓喜して勢いよく抱き付いてきた。
重い!苦しい!倒れる!
しかもなんか腹に当たってて痛い!

「…ねぇ、トモ」
「タ、タクマまずどいてくんねぇかな…」
「俺ね」
「は、話聞いてる?」
「勃っちゃった」
「へ?」

じゃあ、もしかしてさっきから俺の腹に当たってる硬いのは…。

「△#&*☆!!?」

まさにリーサルウェポンでした。




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