「本当にテメェは、何を考えてんだよ!」
「彰、早く」
「でも…」
唐突な命令に俺は戸惑った。裕信さんの意思は変わらないようだけど、トラさんは嫌がってるっぽい。
まぁ、普通に考えて男とセックスなんて非現実すぎる。しかも相手が俺だ。もし俺がトラさんだったらこんな地味な奴は嫌だ。
「ほらみろ!嫌がってんだろ!!」
「違います!」
「無理すんなバカ!」
「無理してません!…そりゃあ全然知らない人だったら嫌ですよ?でもトラさんだし、むしろ良いっていうか…。カッコいいし優しいし料理は上手だし家事出来るし、」
「うおおお!!やめろバカ!!!!」
「むぐ!」
何故か真っ赤になったトラさんが俺の口を塞いだ。力加減が分かってないのか、かなり苦しい。
あ…、俺死ぬかも。
「おい、彰死ぬぞ」
「っ!!悪い!」
「ぶはっ!げほっ…」
「大丈夫か!!」
裕信さんのおかげで俺は解放されて落ち着けたが、さっきからパニック状態のトラさんが落ち着く様子はない。
こっそり裕信さんに、アイコンタクトを取ってどうしてもしなくちゃいけないのか、と訴えてみるが断固として譲る気は無いようだ。
そこまで何故させたいのか、まったく意図は読めないし裕信さんの表情は固かった。
というか考えるのがめんどくさい。どうせ裕信さんの気まぐれかなんかだ。
トラさんには申し訳ないけれど、セックスすれば良いだけなんだから!
そう意気込んで俺は行動に出た。
「すいません、大丈夫です」
「いや!俺が悪かった…すまん」
「トラさん…。あの、俺とするのは嫌ですか?」
「嫌じゃない!け、けどよ…。裕信!!一体なんなんだよ…。答えろ!」
「…大人しくしとけば、あとで話してやる。彰、早くやれ」
「………ごめんなさい」
「え。ちょ!」
俺は、立ち上がってトラさんを自分が座っていたところに無理矢理座らせてズボンのジッパーを下げた。
「っ駄目だ!」
「ん…」
「大人しくしろ」
俺がそこに顔を近付けると抵抗しようとしたトラさんだったがあっけなく後ろに回った裕信さんに押さえ付けられた。そして耳元で何か囁かれるとトラさんは数秒悩んだ表情をした後呟いた。
…何を言われたんだろうか。
「お前は、…彰は、本当に嫌じゃないのか…?」
「?もちろん」
「……うぐぐ」
「トラのことは気にすんな、彰。続けろ」
色々つっ掛かるところがあるが俺は裕信さんに了承の返事をしてから、下着越しにトラさんのペニスを舐めた。
瞬間、トラさんは息を飲む。
少しずつ硬くなるのが嬉しくて舐め続けているうちに意外とすぐに完勃ちになったので、下着を下ろすと勢いよく大きなペニスが飛び出した。
「は、おっきぃ…」
裕信さんに負けず劣らず。グロテスクなそれは先走りでテカテカ光って裏筋は、はっきりと浮き上っている。
裏筋をなぞるように舐めてから俺はそれを咥え込んだ。
「ん、はむ」
「う!」
するとじんわり口内に苦味が広がった。
けれど嫌じゃない。むしろ好きかもしれない。
そのまま竿を手で擦って、亀頭をキャンディーを舐めるみたいにペロペロすると、ビクビクとペニスが波打って面白い。
「ん、んむ、んん〜」
「…は、」
ペニスの反応が嬉しくてさらに深く飲み込んで勢いでディープストロークすると、やらしい音が響いてやばい。ぐちゃぐちゃ。
俺も気持ち良くなっちゃう。
いつまでも続けたくなったが、いつの間にか裕信さんから解放されてたトラさんは俺を引き離してしまった。そのせいで口の中から、ずるんと大きなペニスが抜けてしまって物足りない。
「うぇ、あっ…まだ舐めるの…」
「…場所、変える」
言うやいなや、トラさんは俺を抱きかかえ近くのソファに下ろした。そして見下ろす瞳はギラついてて、俺は自分のペニスが疼いたのが分かった。
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