小説 | ナノ
中学3年生の秋。外道で鬼畜で変態な裕信さんにも、信じられないが常識と良心というものがあったらしく俺に高校へ行くように命令してきた。
しかし生憎、誰かさんのおかげで学校を休みがちだった俺の成績は残念なものだったし何より俺は借金をしている身である。無理だ、と言ったのだが。

「大丈夫だ。それよりこれに着替えろ」

懸念していた俺を軽くスルーして、ナースプレイを強要された次の日何故か有名私立進学学校から合格通知と入学おめでとうの手紙が届いた。
裕信さんの力を思い知った。

学校は山奥にあるという立地条件の悪さから、ほとんどの生徒が寮に入るのだが裕信さんは是非としなかった。今居候している裕信さん宅から車で1時間もかかるのだが、毎日送り迎えをすると言う。

申し訳ない、と思ったが逆らうのもあれなので素直に従うことにした。


入学してから、男子校であること。幼等部から密閉されてるためホモが多いこと。など色々分かったが、ブルジョアなお坊ちゃま達はAVなんか見ないらしく(裏物なんて論外)、そこら辺でよく盛っていた。

そのおかげで俺は普通の顔だし安全に過ごしてきたのだが、とうとう危機が訪れた。


「あ、あきらたん…!」

やっと冒頭に戻るのだが、色々とやばかったりする。
いきなり無人の教室に連れ込まれ押し倒された。しかも相手は、多分俺のファンだ。

…貞操の危機だ。

今さら、と嘲り笑われるかもしれないが実は裕信さん以外とセックスしたことがない。
つまるところ、恐いのだ。
いくら調教されてるとはいえ、恐いもんは恐い。

「はぁはぁはぁはぁ」
「………あの」
「は!な、なんだ!」
「あきらって誰ですか?」

俺は、知らん振りを決め込もうと思ったが杞憂に終わった。

「あ、あきらたんはてめぇのことだ!この白い肌に気怠げな瞳、そして誘うような唇…。ヤベェ!何よりこの溢れ出る色気!フェロモン!!つうか、ほせぇ!ヤベェ!突っ込みてぇ…ヤベェ…」

何回ヤベェって言ったら気がすむのか。
血走った瞳は、恐いし抵抗しようにも相手の力が強すぎて無理だ。
つか、こいつ勃起してやがる。きめぇ。

どうしようもなく、途方に暮れていると突然乳首を押された。

「いぁうっ!」
「っ!!!」

シャツの上からだったが、開発されたそこは敏感に反応する。調子に乗った高崎は、くにくにと揉むように乳首を乳首を責めてきた。

「やぅ…やめ、あっ、んん…」

快楽に従順な体は、あっという間にメロメロになってしまう。少しぐらい抵抗したいが無理だ。気持ち良い。


「はぁはぁはぁ!!」

どっかおかしいんじゃないか、と思うくらい盛り上がってる高崎はいきなり俺のシャツを破った。弁償しやがれこの野郎。
そして、はだけた俺の上半身をこれでもかというくらい凝視した。首筋から胸、そして臍と下腹部をなめるようにじっくり、じっくりと見た高崎は俺の乳首にむしゃぶりついた。

「ぁん!っは、…ん、んん」

熱い舌は、乳首へと絡み付いてきて愛撫をする。さすが俺のファンだからなのか、俺の弱点をよく知っていて乳輪をじわじわと舐めまわしてから突起を吸われたり、軽く噛まれると気持ち良過ぎて駄目だった。

「ふ、はぁん…あっ」

そのまま高崎の舌は、腹の筋を辿りながら下へと降りていく。とうとう、舌が臍の辺りまで降りてきたときだった。


「糞ガキ」

グキ、と嫌な音を立てながら高崎は俺の視界から消えた。

「…裕信、さん」




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -