小説 | ナノ
最初は一本だった指も二本に増やされる。
徐々にアナルも指を受け入れ始めて柔らかくなっていた。
そんなとき。

「んあうっ…!」

ハヴェルの指がある一点、所謂前立腺を掠める。
その瞬間の感覚にレトは堪らず声をあげたが、騒ぐな、そう言ったハヴェルを思い出して動揺しつつすぐに唇を噛み締めた。

動揺というのも気持ち良いのは確かなのだが、今まではスレイブショップにて肉体労働ばかり強いられたため初めての快感にレトは戸惑っていたのだ。

「っん、…は」

なんとか小声でやり過ごそうと思うがハヴェルは容赦なく前立腺ばかり責めてくる。
指で擦られると言葉では言い表せれない感覚に体が痺れて、レトは声を出して泣くのを必死に堪えた。

それに反してハヴェルは自分の興奮を止めることが出来なかった。
脱衣所で見た生白い肌に細めの体。濡れた黒髪はなまめかしく、淡い桃色の唇が誘っているようにしか見えなかった。
何より今日は土曜日であり、一週間の中で最も我慢がきかない曜日である。
レトは性に対して無知で奴隷で従順のため、扱いやすく飢えた体を満たすのに最適だった。
この際、性別がどうだとか気にしない。
舌なめずりをしてハヴェルは目の前の獲物に食らいついた。



「…っ!ん…ん」

ハヴェルが前立腺に狙いを定めて指を抜き差しする度に、レトの体は震える。
ローションとの摩擦でぬちぬち、と音を出して耳からも犯されてレトのペニスは触られてもいないのに緩く立ち上がっていた。

「うあ!ん、ぅ」

また指が増やされて三本になる。
三本の指はそれぞれバラバラに動いて腸壁を刺激して、レトは言い様のない感覚に目眩がしてきた。

散々アナルを弄ばせられてもう限界だ、と心の中でレトが悲鳴をあげたと同時に指は抜かれた。

「っ…ん、あ」

ぐちゅり、と卑猥な水音と共に異物感が消えてレトはすっかり安心して脱力する。
しかしその安寧はすぐにぶち壊された。


「っあ!?や、やだぁっ!!」
「…っ」

ハヴェルの高ぶったペニスが無理矢理、レトの小さなアナルに割り込んできたのだ。
メリメリと裂けてしまうのではないかと思うくらいの痛みにレトは言い付けも忘れ大声を出してしまうがお咎めは無しだった。
何故ならハヴェルも久し振りのコンドームという媒介なしの挿入に加えて、レトのアナルの締め付けの良さに息を詰まらせていてそれどころでは無かった。

「やぁっ、ごめ、んなさっ、い」

レトは泣いて必死に懇願するがハヴェルは、それを無視してゆっくりと腰を進めた。
ぐにゅぐにゅ、と非情にも押し込まれてとうとう、すべてが入りきってしまう。
そして大した時間も置かぬまま、纏わりつくように吸い付いてくる腸壁にハヴェルは堪らず腰を振りたくった。

「うあっ、や、あ!ん、んっ」
「っは…は…」

レトは後ろからガンガン突かれて体が揺れた。
あまりの衝撃と痛みにゆるく立ち上がっていたはずのペニスは萎えて、ぶらぶら揺れている。

「ひうっ、あ、あん、あっ!」

必死にシーツを手繰り寄せて痛みをどうにかしようと思案するが考えが追いつかず意味を成さない。
涙は止まらなく、視界がぼやけた。


「っんあ!や、やら、そ、こはぁっ…!」
「くっ…!」
「あう、あっあっ、ら、め…らっ、めぇ!」

痛みに意識が飛びかけ始めていたレトだが、ペニスの先で前立腺を重点的に苛められると痛みが快感に入れ替わり悶える。
じんじんとくる快感に再びレトのペニスは頭を擡げてきた。
ハヴェルも前立腺を苛めたときの締め付けを求め何度も責めるのでレトは意識が朦朧とした。




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