chat_log Yuu:君は誰?何処から来たんだい? Unknown:イズコは違うところから来たの。迷子なの。 Yuu:迷子…… Unknown:私ね、目を覚ますとどこかに行っちゃうの Unknown:1人じゃ帰れないの。 Yuu:誰かが迎えに来るのかな? Unknown:ううん。 Unknown:カナタが呼んでくれると帰れるの。 Yuu:呼んでくれると……? Unknown:カナタの声がするとドアができるの。 Unknown:そうしたらね、イズコはカナタの所に戻れるの。 Yuu:へぇ……それは興味深いな…… Yuu:その声が聞こえるまで帰れないんだったね。 Unknown:そうなの。 Yuu:だったら、この店でゆっくり過ごしていくと良いよ。私しか居ないからね。 Unknown:本当に?ありがとう! Yuu:ただし条件が一つだけ。 Unknown:条件? Yuu:お茶の時間に話し相手になってもらいたいんだ。お客さんなんて滅多にこないからね。 Unknown:お話?それだけでいいの?お代は? Yuu:お金がなくても困らないからねぇ、そういうのは良いんだ。 Unknown 不思議な女の子が一人、迷いこんできた。 定時記録 ○日目。 彼は特に変わった様子もなく過ごしている。 「春を体験したい」と頼まれた時に実装した桜や鶯を嬉しそうに眺めている姿をよく見る。 たまに出掛けることもあるようだが、以前のように勝手に消えるのではなく書き置きのようなことをしてから出ていくようになったので安心だ。 Unknown 夜がくる。 静かな世界に私はひとり。 chat_log Admin:今までどこにいたの? Yuu:色々と渡り歩いてきたよ。 Yuu:扉が開いていればどこにでも行けるからね。 Admin:扉? Yuu:回線が繋がっていれば、って言い方なら伝わる? Admin:なるほど、理解したよ Yuu:伝わって良かった。 Yuu:外で見聞きした物は無駄じゃなかったんだね。 prev | next Home |