04
私がトラファルガー・ローにキスをされた事件から一週間が経った。
「行ってきま〜す!」
私は学校へ行くために玄関のドアを開ける。
――ガチャ
「………」
ドアを開けた先にはトラファルガー・ローがいた。
「よォ」
「ト、トラファルガーくん……」
「ローと呼べと言っているだろ」
なぜ、彼…トラファルガーくんがこんなところに居るのかというとそれは私がトラファルガーくんにキスをされた日にさかのぼる。
一週間前――。
『ずっと探していた』
彼にキスされただけでも私の頭はショートしそうだったのに、追い撃ちをかけるような言葉に私は目眩がした。
「わ、私のファーストキスっ」
考えて考え抜いた第一声がこの言葉だった。
その言葉にトラファルガー・ローは唇をペロリと舐めながら――
「ごちそーさん」
と彼は口の端を上げながらそう言った。
その時の私は彼のその官能的な仕草に体中が暑くなる。
「っ……」
そんな中でタイミングが悪いのか良いのかわからないが、担任の先生が入ってきた。
クラスの生徒達も我に返って自分達の席に着き始める。
けれどもチラチラとこっちを見てくる生徒がいてリーシャは下を向いた。
その様子に気づいたローがギロリと睨めば見ていた生徒達はバッと前に向いく。
リーシャは先生の言葉も耳に入らずそっとキスをされた唇を触る。
(恥ずかしいっ……)
リーシャは何故キスをされたのかわからなくて頭の中はぐちゃぐちゃになった。
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