×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
 
03


「?……どうし――」




―─ガラッ




私が口を開いた時教室のドアが開いた。

――コツコツ

入って来たのはトラファルガー・ローだった。
彼が教室に入ってきた瞬間クラスが静かになる。
そんなことも気にならないようで彼は教室を見回した。
すると私と目が合った瞬間彼はフッとニヒルに笑う。
彼の笑った顔を見た他の女子達は黄色い声を出して喜んでいた。
トラファルガー・ローはそのままこちらへ歩いてくる。

「やべえ……」

シャチくんの焦った声が聞こえた。
私の前まで来た彼は立ち止まると私の顔を見たあとシャチくんの顔を見る。

「シャチ」

「はいィ!」

名前を呼ばれたシャチくんはものすごい勢いで立ち上がった。

「席を変われ」

「喜んでっ!」

シャチくんはまたまた勢いよく座っていた椅子を引く。
そんな中で私は疑問を口にした。


「そこの席って、シャチくんのだよね?」

そういうとシャチはシーッと人差し指を口に近づけた。


「……シャチくん、だと?」

ローはリーシャにわからない程度に声を低くした。
それを聞いたシャチは顔を真っ青にする。

「ちょっ、俺トイレ行ってくるわ!」

シャチはそういうと飛び出すように教室を出て言った。


「シャチくん大丈夫かな?」

私がそういうと彼はあいつはほっといても大丈夫だと言う。
シャチくんの席にトラファルガー・ローが座った。

「トラファルガー・ローだ」

「あ、私は……」

「メイス・リーシャだろ?」

「え、なんで私の名前…」

私は彼とは初めて会話をしたはずだ。

「知りたいか?」

下を向いていたら彼が尋ねてきたので知りたいと言った。
その時のトラファルガー・ローはいままでと違う笑みを私に向ける。
不覚にも私はドキリとした。
私は恥ずかしくて下を向く。


「リーシャ」

「え…」

いきなり名前を呼ばれたことに驚いてバッと顔を上げた瞬間。

「!……っ」



唇を塞がれた。
それがトラファルガー・ローの唇だと気づいた時にはトラファルガー・ローと私の唇は離れていて――。
残ったのは女子達の悲鳴と熱が残った唇。
彼は余裕そうに笑いながら私の耳元で囁いた。











「ずっと探していた」








彼との衝撃的な出会いの春


prev next
[ back ] bkm