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「次はローくんが出るみたいだよ!」
「ユースタスの奴も出るみてェだな」
クラス対抗リレーに出るローくんはあの後、ユースタスくんと出場場所へと行ってしまった。
「でもやっぱ疑問だな……」
「え?何が?」
ボニーちゃんはうーん、と唸りながら言った。
「今まで学校に来なかったユースタスがなんで体育際に来たのか、だ」
ボニーちゃんの言葉に確かにね、と同意を述べた。
『これより一年生によるクラス対抗リレーを始めます』
「あ、始まるみたいだよ!」
「これは見物だな」
私達は競技開始のアナウンスが聞こえるとローくんがいるスタートラインに目を向けた。
空砲が鳴り、あっという間にゴールテープを切った二人。
リーシャとボニーは驚きながら、戻ってきた二人に声を掛ける。
「引き分けじゃ意味がねェよ」
「まァな。でも仕方ねェ」
二人の会話にやっぱり仲が良いのだと感じるリーシャ。
「もうお昼だし、食べよっか」
「もうそんな時間か……!飯!飯!」
はしゃぐボニーに苦笑いするリーシャは、後の二人を見た。
「適当でいいか」
「うん。それで――」
「場所を取ってある、来い」
リーシャとローが話しているとキッドが横から入ってきた。
唖然としている二人とボニーはキッドの後について行こうか迷っていた。
「あいつがそんなことする奴か?」
「いや、ありえねェ……」
ボニーがローに耳打ちをするとローは軽く冷や汗を欠く。
「とりあえず行ってみよ!」
そんな二人にリーシャはキッドの後ろへ付いていく。
すると二人も渋々ながら歩きだした。
リーシャ達がのしのしと歩いているキッドに付いていくと、グランドにある大きな気の下で止まる。
「キラー」
「……キッド。他の奴も連れて来たのか」
「あァ。久しぶりだしな」
キッドと言葉を交わしているのは、顔にフルマスクを被っている、なんとも奇妙な人だった。
「ねぇ、ユースタスくん……」
「あ?」
つん、とキッドと服を引っ張るリーシャ。
「もしかしてその人――ユースタスくんの……お父さん?」
「違ェェー!!」
リーシャの言葉にキッドは怒鳴り、ロー達は吹き出した。
「あははは!リーシャ!そいつよく見てみろ!私らと同じ体操着てんだろぉ〜!」
「お父さん……キラー屋、その称号もらっとけ」
「え!ち、違うの!?ごめんなさい!はやとちりして私……!」
「いや、気にしてない」
とキラーは言っているが、リーシャは申し訳なさに頭が下がる。
「本当にすいません……」
「大丈夫だ。キッド、お前にしては珍しい子だな……」
「俺の連れじゃねェよ。トラファルガーのだ」
リーシャを見ながら感心するキラーにキッドは少し気まずそうに紹介する。
するとキッドとキラーの間にスッとローが割入ってきた。
「キラー屋。こいつは俺の女だ」
「ロ、ローくん!?」
さらりと自発的発言をしたローにリーシャは顔を赤くする。
「そうだったのか」
「違いますよ!」
納得してしまったキラーに慌てて訂正する。
そんなリーシャを見て楽しそうに笑うボニーがいた。
みんなで食べようお弁当!
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