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12


「次はローくんが出るクラス対抗リレーだね」



「……めんどくせェな」



「なんだなんだ?怖じけづいたのか?」


「ハッ、ンなわけねェだろ」


「あはは……」



二人の間には何かがバチバチとなっていた。




――ざわざわ


突然周りがどよめいたので私はどうしたんだろうとみんなの視線を辿る。



「……!――赤い……」


「どーしたんだ?」


「……ほォ、これは面白くなりそうだな」


ローくんは楽しそうに言った。


「あんな人学校にいたかな……?」


私がそう言うとボニーちゃんが答えてくれた。


「あいつ……!ユースタス・キッドじゃねェか?!」


「ユースタス……?」


「あいつ、入学式に来なかったくせになんで体育祭には出てるんだ」


「ホントにだな」


「入学式には出なかったんだ……」


私達の視線の先には赤い髪のいかにも不良だと言わんばかりの顔つきをした男の子がいた。


その男の子は私達の視線に気がついたのかこっちへ向く。


「!……目が合った……!」


赤い髪の男の子は私達を見て驚いたかと思うと、こちらに向かってズカズカと歩いてきた。


「げ、なんかきたぞ……」


ボニーちゃんがそう呟くと赤い髪の男の子はローくんの前で立ち止まった。


「よォ、久しぶりだな。トラファルガー」


「わざわざ俺に挨拶だなんてどういう風の吹き回しだ?ユースタス屋」


「え……知り合いなの?」


「あァ、聞いた話じゃこいつらは腐れ縁らしいぜ?」
ボニーちゃんがニヤニヤと笑って言う。

「へ、へぇー……」


二人の変な空気を感じながらも私はなるほどと納得する。


そんなユースタスくんが今度はボニーちゃんと私に目を向けた。


「お前……ジュエリー・ボニーか……?」


「あァ」


ボニーちゃんが返事をすると今度は私にユースタスくんは目を向けた。


「お前ェは……」


「え、えっと……」


「……リーシャだ」


私が困っているとローくんが助け舟を出してくれた。

「あ、はい……メイス・リーシャです」

ユースタスくんはローくんが私の名前を言った時驚いた顔でローくんを見た後、私を見てそうか、と言った。





二人はいわゆる犬猿の仲


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