▼ 02
「遅かったか…」
キラーは呟きながらキッドのところへと戻っていった。
「絶対逃がさねェ」
キッドの言葉は誰にも伝わることなく海に溶けていった。
その頃のハートの海賊団。
「あの…下ろしてもらえますか…?」
「あ?…そうだったな」
ローはそう言うと、リーシャを自室のベッドへ下ろした。
「あの、なんでこんなことを…?」
「ちょうどナースが欲しかったんだ」
「は、はぁ…?」
リーシャはローの言葉に曖昧な返事をする。
「それに、お前自身も欲しかったからだ」
「はぁ…え?」
リーシャは驚きを隠せないままローの顔を見ると、本人は、嫌か?とニヤリと笑う。
「っ、いえ、あの…実は貴方を手配で見た時から知っていて…それで、」
好きになりました。
リーシャがそう呟くように言うとローは彼女の頬にスルリと手を滑らせた。
「クク…じゃあ交渉成立だな」
「はい…」
リーシャが返事をするとローは彼女の唇に自分のそれをゆっくりと重ねた。
真実と喜びと複雑(じゃあ続きはベッドでするか…)
(ええ!?)
(優しくしてやる)
(一気に飛びすぎです!)
prev / next