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 01

「ペンギンさん!」

「どうしたリーシャ?」

「これなんですけど…」

「あぁ、これはこうして…こうすればいい」

リーシャがペンギンに海図の書き方を教えてもらっている。

「あ!そうだったんですね……ありがとうございました!」

彼女が頭を下げるとペンギンは、その頭を撫でる。

「頑張れよ」

「はい!」

するとリーシャは嬉しそうに返事をする。

(イライラする……)

ローはそんな二人の様子に胸がムカムカした。

もちろん、その原因はわかっている。

俺は酒を手にリーシャを見つめる。

「あ!船長、なにしてるんですか?」

さっきまでペンギンと話していたリーシャがローに気づき、駆け寄ってきた。

この無邪気な瞳に俺は写っているのか……?

ローはリーシャに恋心を抱いていた。

でも肝心の彼女はおそらくペンギンのことが好きだろう。

(ちっ、)

ローは余計に腹が立った。

どうして自分のものにならない?

そう思ったローは不思議そうに尋ねてきたリーシャに答えず、ぐっと彼女の腕を握る。

「え、せ、船長?」

驚きに顔を見上げるリーシャに構わずローは彼女の腕を掴んだまま自室へと向かう。

「どうした……きゃっ!」

扉を乱暴に開くと、リーシャをベッドに押し倒した。

「船長……何を……」

彼女の瞳に怯えた感情が見えた。

(もう限界だ……)

リーシャの気持ちに気づかないフリをして、自分の手を彼女の太ももに滑らせる。

「あっ……ふぅ……っ」

リーシャの声にローは欲情した。

「っ……リーシャ……」

ローは堪らなず、愛しい名を呼ぶ。

「船長……ロー……」

「……!」

突然名前を呼ばれたローは驚いて手を止める。

「船長、このまま流されてするのは嫌なんです……」

彼女の言葉にローはゆっくりと太ももに滑らせていた手をリーシャの頬に持っていく。

「流したりしねぇ。……なぁ、お前はペンギンのことが……」

ローが真剣な瞳でリーシャを見る。

(わかっている)

ローはそう思いながら彼女に言うと、リーシャは目を見開いた。

「なに言ってるんですか?……私はちゃんと船長の気持ちを知りたいんです。私は船長のことが好きだから」

「は?」

ローは自分の思っていた言葉と違った言葉を発したリーシャに目が点になった。

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