リクエスト(全てハーメル済み) | ナノ
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -

 僕の少しズレた恋愛論

彼女はフカフカなものが大好きだ。



「ベポー!」



だから俺の船の船員である白クマにメロメロである。


きゃっきゃっとベポに抱き着く女、リーシャに自分の顔が引き攣るのを感じた。



「あ、キャプテーン!」

「キャプテン……!」



俺を視界に見つけ手を振るリーシャに変わり、ベポは殺気に震えた。



「よォ。何話してんだ?」

「今いる島が冬島だから一緒に回ろうねって言ってたところなんですよ!ね?」

「ア、アイアイ!」



嬉しそうに笑う彼女に俺は「へェ」と口元を上げる。


そしてベポに目で「あっちへ行け」と威圧した。



「リーシャっ!俺ちょっと用事思い出したから行けなくなっちゃった!」

「えー!そんな突然すぎるよ……私楽しみにしてたのに!」



悔しそうに俯くリーシャに俺は肩に手を置く。



「ベポとなんでそんなに行きてェんだ?」

「ベポと行くと楽しいし、なにより暖かいからですよ……はぁ」



ため息をつくリーシャに俺は少し考え、彼女の顎を指先で上に向かせた。



「キャプテン……?」

「暖かいのがいいんだろ?」

「まぁ、はい」



その言葉に俺はフッと笑い彼女の耳元に唇を寄せて――。







「じゃあ俺と暖かくなることするか?」

「……!!」



驚きの表情を浮かべるリーシャに俺はニヤリと笑うと真っ赤な顔になる。



「キャプ、テン……そ、それって……」

「そのままの意味だが?」

「っ……!」



下を向いたリーシャに確かな手応えを感じ、俺はその小さな少し冷たい手を引いて歩き出した。











夢中になるのは僕だけでいい





(キャプテン……)

(なんだ)

(やっぱり熱いです)

(フフ……)







Title/Aコース

prev / next