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「リーシャ、リーシャっ」



焦ったような声に意識が浮上するとリーシャは目を開けた。
そこに広がったのは藍色、の髪だ。



「ローくん、どうしたの?」



彼にしては珍しく困惑している表情にそう尋ねればローは少し言いにくそうにリーシャを見た。



「泣いてる」

「え?」



言われて目元を触れば確かに涙で頬が濡れていた。
どうやら夢で泣いたようだ。



「怖い夢でも見たのか?」

「うーん、違うと思う。なんだか懐かしい夢だったような、気がする」



まだ夢から覚め覚醒していない脳は必死に夢の内容を思い出そうと動くがやはり駄目だった。



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