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チャプッと音を立てて清潔にした身体を湯舟に浸ける。
センナも後から入ってきたので話しに花が咲いた。
内容はお互いの事や。

「船長さんと貴女はいつからの付き合い?」

「十歳からです」

「幼馴染みね。私もなの」

(正夢?)

内容が似ている事にハッとする。
これは、本当になるパターンなのか。
リーシャは密かに身構える。

「実はね彼、一年前に私にプロポーズしてくれたの」

「結婚のですか?」

「ええ。けれど、エドはお金を借りる時に騙されて大きな借金を背負わされたの」

「そう、だったんですか……だからエドさんは組織に……」

「私も……入ったのだけれど、あの組織のやり方にはもう我慢出来ないのよ」

「………」

(やり方……?)

リーシャはセンナの言葉に妙な引っ掛かりを覚えた。
何回かそれを感じたので確かである。

「もうそろそろ上がりましょうか。逆上せそう」

「そうですね」

話が終わった頃合いに浴場から出た。






着替え終わると扉を開ける二人。

「女、話がある。来い」

「?……私は向こうに行ってるね」

廊下の壁に立っていたローがセンナに声をかけたのでリーシャは邪魔にならないように自室へ行く。
途中、ベポを見つけたので声をかける。

「ベポ」

彼はリーシャに気付くと振り返る。
その隙間から二人分の声もしたので、ペンギンとシャチだと分かった。
ベポは大きいので前の二人が殆ど隠れてしまうが、廊下が広いので三人が並んでも余裕がある。

「リーシャ、今上がったばっかか?」

「うん。シャチくん達は何を話してたの?」

「あの恋人二人の事だ」

ペンギンが答えるとリーシャも少し気になった。
良ければ部屋で話さないかと三人に提案すれば、早速ペンギンの部屋に移動する。

「リーシャはセンナとかいう奴と話したのか?」

ベポが問うと頷く。
浴場の話しを、借金だけの事情だけ話すと三人は揃って腕を組んだ。
先程ローがセンナに話しをしたいと言っていたとも言うと、シャチとペンギンは驚いた表情をした。
どうしてそんな顔をするのかと思わず聞くとシャチは頭を掻く。

「あ゙ー……アレだ。その、船長はお前をな……」

「危ない狼さん達から守ろうとしてるんだよねぇ?」

「バンダナ、いつの間に」

「聞き耳立てるのも悪いしねー」




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