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前に春島で店の店員と客が揉めていた時のデジャヴュを感じた。









昼食を終え外に出ると、太陽の光りが眩しかった。
手で手傘を作り日陰を作る。
センナはやはり戻ってこなかった。
ローが歩き始めたのでリーシャも続く。



(気になるなぁ……)



後ろを向いたりキョロキョロと顔を動かしているとローに名前を呼ばれ、彼を見ると仏頂面のように顔を顰(しかめ)ていた。



「そんなにあの女が気になるか」

「……うん」



正直に答えるとローが後ろを見た。



「出てこい。さっきから尾行していた事は分かっている」



ローが誰も居ない場所に声をかけると物陰から男性が現れた。



「よく分かったな。さすがは賞金首」

「お前は誰だ」



相手の皮肉に一切反応せずにローは問う。



「俺はエド。センナの恋人だ」

「センナさんの?」



男性はセンナと同じ金髪で、スーツを着ていた。
その服装にハッと気付く。



「貴方、センナさんを追っている人ですよね?」

「!……ああ、でも捕まえるつもりは今のところないけど」



エドは驚きの表情でリーシャを見た。
何に驚いたのかは分からないが、取り敢えず危害は加えない事は理解した。
ローは警戒の目でエドを見遣ると前に歩き出す。
これ以上の無駄話はしないと彼が言うので、気になるところだがローに付いて行く。
船員達も後ろから続きエドをその場に残す。



「エド!!」

「センナ!?」



センナが突然前から走ってきてリーシャ達を通り過ぎた。
エドに向かい寄り、そのまま抱き着く。



「エド!貴方に会いたかったっ」

「センナ……こんな所に居たら直ぐに見つかる。急いで場所を移そう」

「ええ……そうね」



センナはエドの言葉に悲しげに答える。
こちらから表情は窺えなかったが悲しんでいるように思えた。
二人の動向が気になるリーシャはソワソワと身体を揺らす。
それを見たローは溜息を付いてセンナとエドに話し掛けた。



「俺達も行く」

「君達は関係ないだろ」



エドが眉を顰(ひそめ)るとセンナが庇う。
自分を助けてくれた人達なのだからと頼む姿にリーシャはローに「ありがとう」と小さな声で言った。
程なくして諦めたようにエドが頷いたので同行する事になった。
彼は誰にも気付かれない場所があると言うので付いていく。




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