ドフラミンゴも彼も食べに行くのに誘うの多いな。
ドフラミンゴの誘いにも乗ったことはまだないのにローに乗るのはいくらなんでもないない。
「遠慮します。私学生なんで」
「卒業したらどうだ」
「成人なので」
「それは一生使えるやつだろ」
「私、一生大人なんで」
「おれだって永遠に大人だ」
「良かったですね」
「自慢してるんじゃねェよ」
ローは不機嫌になって反論。
ちょいからかっただけでしょうに。
真面目なのはそちらなのではないのかね。
彼はマメに骨董品やに顔を出しているみたいで、良くゲットしている。
悔しい、リーシャも欲しい。
「なんで見ているんだ」
「いえ、ドフラミンゴさんのうちにはたくさん異物があるのだろうなとうらやま、いえ、妬ましく思ってました」
「言い直す意味ないな」
「ありません。うらやましいです」
「そのわりにドフィのうちに行かないだろ」
そうだ、誘われても行かん。
「絶対に異界化しててカオスになってるに決まってます。行きません」
「じゃあ、ドフィのとこに職につけば良い。秘書かメイド辺りになれる」
「時代錯誤では。あと、将来は決めてるので」
「決めてるのか?そんな情報はなかったが」
漏洩が酷いな。
「あるわけないです。口に出したことはないですよ」
「教えろ」
「貴方の秘密を全部教えて下さるのなら考えますが」
「色々釣り合わねェ」
くくく、と笑う。
笑うのは良いが、そろそろ家へいきたいのだが。
「事件が気になるだろ」
まだそのこと続けるのか。
ミーハーが過ぎるぞ若人。
「気にはなります。でも、首は突っ込みたくないです」
「おれはいくぞ」
いけいけ、さっさといけ。
こちとら自宅でのんびりアーティファクトを見たいんだ。
「お前も行くんだ」
「どの目線です?」
嫌ですと拒否しても手を引かれる。
何故二度目に学校へ行かなきゃいけないんだ。
嫌々ついていって、どうせ追い返されて終わりだと様子見。
が、何故か大丈夫だった。
特異捜査係という捜査部が現場から出てきてこちらへ来た。
捜査の人がローへ祓い屋ということを聞いて、彼は頷く。
それにしても、さっきまでにやにやしてたのに、彼らへの対応が塩だ。
真顔で受け答えしていて、追い払われるのではないのかと思ったが、捜査の人は余程困っているみたいで帰れと露骨に顔に出してはいない。
心の中では態度でかいなと思われてそうだけどね。
リーシャはなぜここにいるのだろうという目線に晒されている自分はなんなのだろう。
ローを殴れという暗示なのではないかと。
「では、仏のところへ」
「ああ」
と、ローは行こうとするがこちらの存在を忘れてはいまいか。
ぶっとばしたくなる。
「私は嫌です」
ローから離れる。
しかし、彼はこちらを見るとムッとした顔から口角をあげていく。
「いたいけなところもあるんだな」
「鼻フックされたら貴方のクールフェイスなど保てませんよ」
手をチョキにして顔を寄せる。
ぴくんとローは反応してチョキを見てからちらりと向こうを見る。
こういう経験も後々人生として残るのだよ。
キラキラ、いや、ギラギラな目で問う。
「クエスチョン。いたいけな学生が無慈悲にも未知なるものを見させられている。可能な限り抗うべきか?」
「取り敢えず見てから考えれば良い」
「それはなんとも慈悲深いですねえ」
バリバリ嫌みだ。
「私のアンサーは貴様をぶん殴って有り金すべてを迷惑料としていただくことだ」
「もっと穏便にいけ」
お前が言うなや。
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