05
カメラで撮った写真はそこそこ見れたもの。
何度も角度を調節する。
叱責を何度したことか。
出来上がった時には涙目だった男の子達。
もうこねェ感が半端なかったけどそんなの許さん。
三日来なかったので中学で待ち伏せした。
地元なので屯するところは知っている。
「やろーども」
「あ、あんだ!ひい!」
どうやら恐怖は刻まれつつある。
屯しているところでペンギン達を見つけて腰に手をやる。
こちらを向いた彼らはギクッとした顔で驚いていた。
「三日も無断欠席とは良い度胸だ、覚悟出きてんだろーなーあ」
ドン、ドン、とひとつひとつ足音に重みも乗せる。
「お前うざったいんだよ!」
「そうだ!お前に従う義務なんて」
「誰に向かって口聞いてんの?」
きょとん、とすると途端に口を閉じる。
「貴方達の意思なんてこれっぽっちもいらないんだよ。わ、た、し、が!決めるの」
カタカタと震える。
「おい、なにがどうなってる」
二人しか目に見えてなかったから気づかなかったが三人目が居たらしい。
三人目となるとシチュエーション的に邪魔になる。
特に冷静に突っ込まれると残りの二人も戻っちゃう。
どう移動させようかと。
「おにーちゃんだぁ。こんにちわあ」
無邪気さを装いコロッと変える。
「え?え?」
「は?な?」
ペンギンとシャチは混乱している。
「お友だち?シャチ?」
「っ、おれらの自慢の人だ」
「へー?はじめまちて。噛んじゃったー」
うふふ、と笑う。
「もお、帰りが遅いからお父さん待ってるよ!早く行こう」
二人のズボンをちまっと持って引っ張る。
二人は蒼白でこちらを見る。
「おい、シャチ。こいつなんだ」
「私は近所に住んでてお兄ちゃん達ともお友だち(下僕)なのー」
「そうなのか?」
「そうだよーっ。ねー、お、に、い、ちゃ、ん、た、ち?」
意訳、さっさと肯定しろ。
ぷるんぷるんと震えている。
そんな二人を無視してギュウッと腕に絡み付く。
「ほら、前の時のこと。続きしよう?」
にこぉ、にこぉ、と笑う。
「ね、ね、お兄ちゃん達つれてっていーい?」
ピアスつけた子に聞く。
こいつさえうんと言えば言うこと聞くかなって。
「……おれもいく」
「「ええ!」」
「面白いことがありそうだ」
わー、えびでタイが連れた。
この子、一目見た時にビビっときたけど、手におえないかなーって見ないようにしてた。
この子もグレてるし、やってみようかな。