03
レストランは予約出来ないのでホテルの部屋を取った。
「はい、乾杯おめでとう」
投げやりにボトルを開けて投げやりにワインを飲む。
「アルコール度数強いやつ」
途中、ローが頼んだりしてかなーり飲んでいった。
『かしこまりました』
グビッと飲む。
「この裏切り者めが叩ききってやる」
「文句言う前に飲めよ。無礼講だ」
「その肌を引っ掻いて二度と世間様に出せないようにしてやる!」
後半酔ってた。
「別にもう出すつもりねェ」
「カマトトぶりやがって!」
襟首掴んでボタン取れるくらいは揺らした。
「貴様なんて処分してやる!」
最後の場面飛んでる。
――ピロロン
着信音で目が覚めた。
覚醒しきらない脳が時計を見ようと手探りに動く。
「ん」
あれ、え、朝。
「ふぁあう」
あくびをしながら眩しいカーテン越しを眺めた。
ここってどこ?
お酒のんべーして。
くるっと反対を見た。
「ひいいん!」
喉がひきつった。
現場に青白くなる。
肩が素肌の男が居る。
リーシャだって赤ちゃんみたいで。
「あ、う、う、うそ」
あれ、やらかした。
酔ってる中で何度も処分してやると言っていたが、ふわっとしたもので特にこれといって予定はなかったのの、これがリーシャの考える処分という行為なのかと唖然。
いやいや、んなバカな。
――モゾ
証人が起きかけている。
「起きるの早いな」
「ちょっと、何があったの」
「は?」
記憶がない。
「おれは商品価値がなくなったから処分行きだって言って服を脱がしただろ」
えー、脱がしてねー。
「その後にはキズつけてやるって背中ひっかいたからおれが燃えただけだ」
もえんじゃねーよ、止めろよ。
「結果的におれが傷物にしたってやつだろうが」
やめろ生々しい。
どつきたくなる。
あー、じにてー。
「私はあんたをひじきにしようとしただけよ!」
絶対こうなる予定はなかった。
こんな風になるなんて可笑しい。
「おれは早く熟れるために促進させただけで、お前まで一緒に熟れさせる予定はなかったが、まぁ、結局行き着くところまで進んだまでのことだ」
「うぜえ」
しめるぞこいつ。
ローはニヤリと笑いズイッと寄ってきた。
「販売者が生物を傷物に来たんだから買い取る責任を持つべきだろ」
今まで教えてきた事をブン回されサクッと額に刺さる。
「事務所やめてねェしあと、勘違いすんな」
薬指を甘く噛まれてしまう。
「お前の大好きな父親の願い叶えてやれよ。親孝行女」