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もうやりきった、と首を振る。

「やめてくれローくん。この子は元々気の強い子じゃないんだ。私が頼りないから無理矢理キツい性格になろうと」

「知ってても言わないで」

なんかまるで尖ってたみたいじゃん。
あと、ばれるのは恥ずかしいもん。

「そんなの関係ねェ」

ローは嫌がるのを無視して、リーシャに迫る。

「おれは正直この世の中はなにもないと思ってた。お前が指導する度に鼻で笑うようなことばかり胸に浮かんだ。次世代のやつらにも同じように感じさせろ」

「私はそんなのどうでもいいの。ただ、もう見たくなくて」

「ああ、そうだな。お前はいつだって父親だけしか見てねェ」

ローはギリッと噛み締めキツく睨み付けてくる。

「終いだなんて決めつけるな。尚早だ。次の目標さえありゃお前はまた抗うんだな」

問いかけと言うよりも宣言に聞こえた。

「おい、覚えてるか」

父に向けてローが言う。
それに可と答える。
なに、なんなの。
何が起こるんだと怪訝に思う。
父はいつものぽやぽやした顔で。

「父さん、孫が見たいなぁ。三人くらいは欲しい。それに、リーシャの花嫁姿も見たいな〜」

父には弱い。
父は娘に弱いと聞くがその逆もしかり。
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