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丸一日、検査を終えて疲れた体で歩いているとアラビア風の衣装を着た複数の美女に手を繋がれて、そのままマッサージされた。
マッサージ中はびっくりして緊張していたが、テクニックが良すぎて普通に爆睡してしまい、朝まで快眠。
朝、飛び起きて慌てて周りを見回して、歩き回る。
その間、美女が隣に付き従っていたが案内役だったみたい。
トイレにいきたいと伝えると普通に答えてくれたことがそうなのではないかと分かった。

「どこに向かってるんですか?」

船だと言われていたので気になっていた。
船長からの指示がないのでまだ決まっていないと言われどこへ行きましょうかと言われ驚く。
船長からの指示に動くって今言ったのに。
昨日から薄々思っていたのだが、船長にされてないか、自分。

「買い物とか、必要なものとか欲しいかなって思います」

女として必要なものや、町に出てみたい。
船長だと言われているより、船より外へ行きたい。
ここがどんなところか取り合えず把握したかった。
落ち着かない心が心許ない。
女らのキラキラビームから逃れたくてたまらん。
いつになったら着くのかと待ち遠しい。
服などのことは言ったから任せる。
地理に乏しいから消去法。

「着きましたわ、船長」

「船長じゃないですけど」

述べてもただただ微笑まれるだけ。
なにを言おうと受け入れられん顔だ。
全員こんなんだったりするのか。
着いたと言われて30分後、上陸。
恐る恐る外に踏み出す。
少なくとも二人がお付きで行くみたい。
買い物だ。
ものを知らないので居た方が安堵。

「こちらです」

まるで知っているかのように案内してくれる。
来たことがあるのやもしれない。
それならと紹介してもらう。
知った人の方が迷わなくていい。
港から直ぐに町なので門を通り人通りの盛んな様子が広がる。
店が隙間もなく立ち並ぶ。
普通の町だといった感想だ。
そして、先程から美女が船長とばかり呼ぶ。
いや違うから。
どこの船に来たばかりの新人を船長呼ばわりするんだろう。
最後に一番最近来たのに色々突っ込みどころ満載。
しかし、本気で読んでるから訂正しても直してくれない。

「こちらですわ、お嬢様」

お嬢様呼びも加わった。
ぞろぞろついてきているのに愛でられてるのは自分のみ。
困惑しかない。
案内されたのは可愛らしい下着の店。
ランジェリーショップはたちまち美女達で混雑。
店員達は嬉しい悲鳴をあげていた。
しかし、下着を主につけるのは自身だ。
既に自分達のものを持っているので今は必要ないと言われて店員達のがっくりした顔が。
それに、全員背がモデルみたいに高い中、平均身長の己がちまっと居るのが尚更目立つこと目立つこと。
ちんまい己を囲んでの着せ替えはくるくる回って目がぐるぐる。
目眩をおこしかけて、一度ストップをかけた。
体力がそろそろ限界。
それを伝えるとムチムチの太ももの上で膝枕され強制的に横にならされた。
あー、柔らかいなー。
とおいめ。
休ませてはあれにしようこれにしようというものをさせられ、己の意思は何色かくらいであとはエロスだったりプリティな下着を最終的に買っていく。
その資金は船からのもので、申し訳なく思う。
いつか返すと言うと楽しそうに笑われた。
なにをいってるんだという感じの含みを持たせている。

「このお金は貴方のものよ」

「え?、??」

なにを行ってるのかわからないです。
自分の財産などない。
船長なんだから船に資金は潤っているし、全てが貴方のものよとか言われて混乱極まる。
いきなり船長と呼ばれただけでも変な気分になっているのに詐欺にあっているのかな。
女の人たちはなにを自分に求めているのかわからない。


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